0:00:03.000,0:00:05.000 話すことはいっぱいあるけど、 0:00:05.000,0:00:08.000 とりあえず演奏で始めます。 0:00:09.000,0:00:19.000 (音楽) 0:02:54.000,0:02:57.000 ♫朝♫ 0:02:58.000,0:03:01.000 ♫起きると♫ 0:03:01.000,0:03:04.000 ♫コーヒー入れて♫ 0:03:05.000,0:03:08.000 ♫新聞読んで♫ 0:03:08.000,0:03:11.000 ♫そしてゆっくりと♫ 0:03:15.000,0:03:18.000 ♫そしてそっと♫ 0:03:24.000,0:03:27.000 ♫お皿を洗い♫ 0:03:29.000,0:03:32.000 ♫魚の餌やり♫ 0:03:37.000,0:03:40.000 ♫僕にハッピー・バースデーを歌う君♫ 0:03:45.000,0:03:48.000 ♫この日が♫ 0:03:48.000,0:03:52.000 ♫最後かのように♫ 0:03:52.000,0:03:55.000 ♫この地球で♫ 0:05:18.000,0:05:27.000 (拍手) 0:05:29.000,0:05:31.000 はい。 0:05:31.000,0:05:33.000 今日はちょっと特別なことをしたいんだ。 0:05:33.000,0:05:36.000 取り掛かってから五、六ヶ月くらい経つ 0:05:36.000,0:05:39.000 新曲の発表だよ。 0:05:39.000,0:05:41.000 お客さんの前で 0:05:41.000,0:05:43.000 初めて曲を披露することほど 0:05:43.000,0:05:46.000 ドキドキすることはないね。 0:05:46.000,0:05:48.000 特に仕上がってない曲ほど。 0:05:48.000,0:05:50.000 (笑) 0:05:50.000,0:05:52.000 こうしてここでお話させてもらうことで 0:05:52.000,0:05:54.000 曲の完成に繋がればいいなと思って。 0:05:54.000,0:05:56.000 とんでもない分野に 0:05:56.000,0:05:58.000 入っていくから。 0:05:58.000,0:06:00.000 簡単に言うとこの曲は 0:06:00.000,0:06:02.000 ループの話、 0:06:02.000,0:06:04.000 僕がここで創るようなループじゃなくて 0:06:04.000,0:06:06.000 フィードバックのループ。 0:06:06.000,0:06:08.000 音響の世界では 0:06:08.000,0:06:11.000 マイクが音源に 0:06:11.000,0:06:14.000 近づきすぎた時に、 0:06:14.000,0:06:16.000 自己破壊的なループに陥って 0:06:16.000,0:06:18.000 かなり不快な音が出る時のこと。 0:06:18.000,0:06:20.000 今やってあげるよ。 0:06:20.000,0:06:22.000 (笑) 0:06:23.000,0:06:26.000 痛くないから。心配しないで。 0:06:28.000,0:06:31.000 ♫これはループ、フィードバックループ♫ 0:06:31.000,0:06:34.000 ♫これはループ、フィードバックループ♫ 0:06:34.000,0:06:36.000 ♫これはループ、フィードバックループ♫ 0:06:36.000,0:06:39.000 ♫これはループ、フィードバックループ♫ 0:06:39.000,0:06:41.000 ♫これはループ、フィードバックループ♫ 0:06:41.000,0:06:44.000 ♫これはループ、フィードバックループ♫ 0:06:44.000,0:06:49.000 ♫これは―(フィードバック) 0:06:52.000,0:06:55.000 はい。今の行動に意味があったのかは不明だけど・・・ 0:06:55.000,0:06:57.000 (笑) 0:06:57.000,0:07:00.000 ・・・とにかく僕が言いたいのは、自己破壊の音だってこと。 0:07:02.000,0:07:04.000 そして、僕が考えてるのは 0:07:04.000,0:07:08.000 これがありとあらゆる分野に通じるってこと、 0:07:08.000,0:07:11.000 例えば、生態学、はい。 0:07:11.000,0:07:14.000 自然には法則があるみたいなんだよ 0:07:14.000,0:07:17.000 自分の元に近づきすぎると、 0:07:17.000,0:07:19.000 醜いことになる。 0:07:19.000,0:07:22.000 牛に牛の脳を餌として与えてはいけない、 0:07:22.000,0:07:24.000 さもないと狂牛病になってしまう、 0:07:24.000,0:07:26.000 近親交配とか近親相姦 0:07:26.000,0:07:28.000 それとか、 0:07:28.000,0:07:30.000 もうひとつなんだったっけ? 0:07:30.000,0:07:32.000 生物学の―自己免疫疾患、 0:07:32.000,0:07:34.000 体が自分自身を攻撃する状態 0:07:34.000,0:07:36.000 ちょっと熱心になりすぎてしまって 0:07:36.000,0:07:38.000 宿主や本人を、 0:07:38.000,0:07:40.000 破壊してしまう。 0:07:43.000,0:07:46.000 それに―うん、ここで曲に繋がってくるんだよ― 0:07:46.000,0:07:49.000 感情的な部分に繋がる 0:07:49.000,0:07:52.000 科学的な言葉を使ったけど 0:07:52.000,0:07:54.000 曲の中では、 0:07:54.000,0:07:57.000 詠わせるのが難しい。 0:07:57.000,0:07:59.000 ただ単に 0:07:59.000,0:08:02.000 曲には要らないものもあるから。 0:08:03.000,0:08:05.000 だからそこを繋げようとしてるんだ 0:08:05.000,0:08:08.000 このアイディアとメロディの間を。 0:08:08.000,0:08:11.000 こんなこと、僕だけかもしれないんだけど、 0:08:11.000,0:08:14.000 寝ようとして 0:08:14.000,0:08:16.000 目を閉じたときに、 0:08:16.000,0:08:19.000 自分の目玉のことばっかり考えてしまうんだ。 0:08:19.000,0:08:21.000 目が目そのものを見ようと 0:08:21.000,0:08:23.000 目を凝らし始めるみたいに。 0:08:23.000,0:08:25.000 そんな気がするんだ。 0:08:25.000,0:08:27.000 気持ちのいいものではないよ。 0:08:27.000,0:08:29.000 気にならさせてしまったらごめんなさい。 0:08:29.000,0:08:31.000 (笑) 0:08:31.000,0:08:33.000 もちろん、目が目を見ることは、不可能だよ、 0:08:33.000,0:08:36.000 でも見ようとしてる感じがするんだ。 0:08:36.000,0:08:39.000 これでもうちょっと個人的な体験に近づいてきたでしょ。 0:08:40.000,0:08:42.000 それとか耳が耳自身を聞こうとすること― 0:08:42.000,0:08:44.000 ただそれは不可能。 0:08:44.000,0:08:46.000 そうなんだよ。 0:08:46.000,0:08:49.000 だからそんなことを伝える曲を 0:08:49.000,0:08:52.000 作ってきたんだ 0:08:52.000,0:08:54.000 そしてさらにこの曲は 0:08:54.000,0:08:56.000 自分を傷つくことから守ることが 0:08:56.000,0:08:59.000 上手になりすぎて逆に自分を傷つけてしまう 0:08:59.000,0:09:02.000 という架空の人の話をする、 0:09:02.000,0:09:04.000 そんなことが可能であれば。 0:09:04.000,0:09:06.000 それがこの曲に考えさせられることなんだ。 0:09:08.000,0:09:10.000 はい。 0:09:10.000,0:09:12.000 題名はまだないんだ。 0:09:12.000,0:09:22.000 (音楽) 0:11:08.000,0:11:11.000 ♫自分にお祝いの握手をしてみなよ♫ 0:11:11.000,0:11:15.000 ♫自分に手を出して、自分の手で♫ 0:11:15.000,0:11:18.000 ♫自分を見つめる目も自分の目♫ 0:11:18.000,0:11:22.000 ♫そして耳を聴く耳のそばに♫ 0:11:22.000,0:11:25.000 ♫だって自分の耳だから、oh oh♫ 0:11:25.000,0:11:28.000 ♫今不可能を可能にした君♫ 0:11:28.000,0:11:31.000 ♫自分をほどいた君♫ 0:11:32.000,0:11:35.000 ♫これで完全無敵だ♫ 0:11:35.000,0:11:38.000 ♫だれも傷つけることができない心♫ 0:11:39.000,0:11:42.000 ♫だからむき出しに♫ 0:11:43.000,0:11:46.000 ♫そして絞り出し♫ 0:11:46.000,0:11:49.000 ♫そしてむき出しに♫ 0:11:49.000,0:11:51.000 ♫自分で壊す♫ 0:11:51.000,0:11:54.000 ♫自分のを壊し、自分で壊す♫ 0:11:54.000,0:11:58.000 ♫自分のを壊し、自分で壊す♫ 0:11:58.000,0:12:01.000 ♫自分のを壊す♫ 0:12:14.000,0:12:18.000 (拍手) 0:12:18.000,0:12:20.000 ありがとう。 0:12:20.000,0:12:25.000 (拍手) 0:12:25.000,0:12:27.000 はい。 0:12:27.000,0:12:30.000 いいもんだよ。作詞作曲者ってある種殺人からも逃げられる。 0:12:30.000,0:12:33.000 めちゃくちゃな理論でも 0:12:33.000,0:12:36.000 データで証明しなくてもいい 0:12:36.000,0:12:39.000 グラフもリサーチもなし。 0:12:39.000,0:12:42.000 でも無謀な好奇心こそ 0:12:42.000,0:12:45.000 今の世の中に必要なんじゃないかな、 0:12:45.000,0:12:47.000 ちょっとぐらいはね。 0:12:47.000,0:12:51.000 (拍手) 0:12:51.000,0:12:53.000 締めくくりに僕の曲を披露させてもらいます 0:12:53.000,0:12:55.000 「天気体系」 0:12:55.000,0:13:05.000 (音楽) 0:13:12.000,0:13:15.000 ♫静かに♫ 0:13:17.000,0:13:21.000 ♫静かにしてよ、と言った彼女♫ 0:13:21.000,0:13:24.000 ♫彼の頭の後ろから声かける♫ 0:13:24.000,0:13:28.000 ♫ベッドの端で、血の流れまで見える♫ 0:13:28.000,0:13:32.000 ♫見える♫ 0:13:32.000,0:13:35.000 ♫細胞の育ちが♫ 0:13:39.000,0:13:42.000 ♫しばらくそのままで♫ 0:13:42.000,0:13:45.000 ♫ワインを零さないで♫ 0:13:45.000,0:13:48.000 ♫全部ここから見える♫ 0:13:48.000,0:13:50.000 ♫見える♫ 0:13:50.000,0:13:52.000 ♫oh♫ 0:13:52.000,0:13:55.000 ♫見える♫ 0:13:59.000,0:14:02.000 ♫天気体系♫ 0:14:02.000,0:14:05.000 ♫世界の♫ 0:14:15.000,0:14:18.000 ♫天気体系♫ 0:14:18.000,0:14:21.000 ♫世界の♫ 0:14:52.000,0:14:55.000 ♫話す言葉のいくらかは♫ 0:14:55.000,0:14:59.000 ♫売り物じゃない♫ 0:14:59.000,0:15:02.000 ♫私だったら留めておく♫ 0:15:02.000,0:15:06.000 ♫ある物質のフリーエージェントが♫ 0:15:08.000,0:15:11.000 ♫怖がってる場所に♫ 0:15:15.000,0:15:18.000 ♫しばらくそのままで♫ 0:15:18.000,0:15:21.000 ♫ワインを零さないで♫ 0:15:22.000,0:15:25.000 ♫全部ここから見える♫ 0:15:25.000,0:15:27.000 ♫見える♫ 0:15:27.000,0:15:29.000 ♫oh♫ 0:15:29.000,0:15:32.000 ♫見える♫ 0:15:34.000,0:15:40.000 ♫この世界の天気体系♫ 0:17:27.000,0:17:31.000 ♫天気体系♫ 0:17:32.000,0:17:37.000 ♫この世界の♫ 0:18:41.000,0:18:43.000 ありがとう。 0:18:43.000,0:18:58.000 (拍手)