WEBVTT

00:00:07.460 --> 00:00:11.460
（静かな音楽）

NOTE Paragraph

00:00:16.990 --> 00:00:19.280
子供の時に私の両親は家に

00:00:19.371 --> 00:00:22.271
芸術作品の模造品がありました。

00:00:22.362 --> 00:00:26.662
そのいくつかはあまり出来がいいものではありませんでした。

00:00:26.665 --> 00:00:27.505
（穴を開ける音）

00:00:27.559 --> 00:00:28.149
（静かな音楽）

00:00:28.199 --> 00:00:29.739
でも、客室には

00:00:29.739 --> 00:00:33.739
表面に質感のあるゴッホの油絵があって

00:00:38.866 --> 00:00:42.866
私は椅子を持ってきて、そこに立って触ってみました。

00:00:43.312 --> 00:00:45.662
その時私は思ったのです。

00:00:45.974 --> 00:00:49.144
絵画にはそれぞれの質感があるのだと。

00:00:49.900 --> 00:00:51.330
（静かな音楽）

00:00:51.710 --> 00:00:54.790
それはある種の心の高ぶりです。

00:00:56.473 --> 00:01:00.473
芸術家になるためのプロセスであり

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
心を満たしてくれます。

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
そこに自由も感じます。

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
（静かな音楽）

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
テンプレートは壁にあるのね。

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
いいわ。

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
部屋を飾るところです。

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あら、それいいわね。　気に入った。

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
（ハワーディナの笑い声）

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
これに何か形をつけてみたい？

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
えっと、そうね、こんな風に？

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
そう、そんな風。 いいわ。

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こんな風では？

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
いえ、今のままで。

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じゃあそのままでいいのね。

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あの、そのグネグネしているのがいいの。

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それからこんなのもつけてみたいわ。

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でもそこは変えないでね。

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そっちの端に。　ここ。

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わかったわ。

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その形をこっちに引っ張る感じにしたいの。

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わかったわ。　オッケーよ。

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それとこれもね。

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これも飾りに足してみたいわ。

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
わかったわ。

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その暗い部分を通り抜けたいの

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オッケー

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私は抽象と言う概念はその人が体験したすべての経験を

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もとにした直感的な表現だとみているの。

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それで端的なことはわかると思うけど。

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さて、どうしようかしら。

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
（静かな音楽）

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
抽象と言う概念を使って芸術を作るということは

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自分の持つ空間、色、線、それから形に関する

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直感を使っているの。

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つまり、私たちの思考回路を

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開示しているって訳ね。

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それはやはり他の人の言葉を自分自身の言葉で

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理解しようとしていることになるから。

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”立体的な絵画をしてみたかったのですか？”

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”数字に関する絵画をしてみたかったのですか？”

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そう言った質問には困ったわ。

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円形の形は内なる重力のようなもので

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コンパクトで且つ力強い

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緊張感のあるものを作れるの。

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円と言うのはやはり自然の象徴な形だから

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そしてそれは惑星や、星や、

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月、分子とか

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我々を囲んでいる。

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（静かな音楽）

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
円と言うのは本当興味深いわ。

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（静かな音楽）

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
七十年代の前半ごろにね

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テンプレートを通してペイントをスプレーし始めたの。

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テンプレートはもちろん自分で作ったものなんだけどね。

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そのテンプレートでペイントをスプレーしたわ。

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（静かな音楽）

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（スプレーの音）

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自分でスプレーペインティングのための基本的な下書きをするの

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スタジオマネージャーのエリンがスプレーをしてくれる。

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（静かな音楽）

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私の父はサイエンスや数学の好きな人で

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クリスマスにはお人形なんかもらった覚えはないんだけど

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その代わりに顕微鏡をもらったわ

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私はそれにすごく興味を持った

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スライドにスポイトを使って飲み水を垂らして

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それを顕微鏡で見たわ

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そのスライドにはいろいろな微生物が泳ぎ回っているのが見えた

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飲み水によ

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それには特にパターンがなくて、ランダムで、そこらじゅうを泳ぎ回っていた

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（静かな音楽）

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まるでドラマだった。　ぶつかったり

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動き回ったり、全然お互いに当たらなかったり

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そこには理由は全くなかったわ

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水に中に一緒にいたのに

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だから顕微鏡は私の見方を変えてくれたの

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その中ではすべてのものがランダムに動き回っていたから

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（静かな音楽）

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
ああ、神様

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
ああすごいわね

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今ナンシーといます。

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いくつだったか覚えていないけど

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これはすごいわ。　私の両親の家ね

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フィラデルフィアのウェイン通りにあった

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すごいわ。

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これ、私の父

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５７歳

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読書好きで

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四月十四日、私の誕生日

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（写真のすれる音）

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ああ、本当に面白いわね。　それは・・

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祖母の家ね。

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これはオハイオ州のハミルトンだわ。　州南のね。

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
そこに私の祖母はちょっとした土地と家を持っていて

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自分で食べ物を作っていた

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そのころハミルトンには食料品を売る店がなかったのかしら

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
（静かな音楽）

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
私は自分の記憶の円に引き込まれた

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私の両親と一緒にオハイオに住んでいる母の母を訪ねた

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ケンタッキーの北にドライブして

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そこにはルートビア売りがあって

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
父はルートビアが好きでね

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みんなと同じように冷えたジョッキグラスをもらったんだけど

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
ただそのグラスの底には赤い円が書いてあって

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どういうことかと言うと

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そのグラスは有色人種用と言う意味なの

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
（静かな音楽）

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
ちょっとそれにはショックを受けたわ

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
もう何年にもなるけど、その円は忘れられない

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
そのショックが消えないの

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
（静かな音楽）

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
数字を描くのは好きだけど、でも

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それがどんな意味を持ってるのか知らないわ

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
だから私の描く数字には意味がないの

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
数学者の父がずっと数字を書いているのを

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見ているところからきているの

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
数字は美しいわ、本当に美しい

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我々の生活になくてはならないもの

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
私たちの心のような物

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
心がなければ生きる意味がない

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
数字は私たちその物

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
（静かな音楽）

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
点の色はどう？

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いいわ。　この豆のスープ、素晴らしい。

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（人々が一緒に会話している）

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ハワーディナ、以前はこんな風に自分で穴を開けていたのよ

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一つ一つね

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（ハワーディナの笑い）

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
このデュードンネに来るのは今年が三年目

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
（女性の声）三年目なの？

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
そう、三年目

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
（女性の声）百ピース以上？

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
そう何百ピースよね

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
あのいくつか色のサンプルを見てみて

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
やっぱりこれ。　この色、私は豆のスープの色って呼んでるの。

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（皆、笑い声）

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そしてその紫の青と合わせて

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暗から明へと移り変わる

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
その変化が良いの

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ちょっとバカげた質問かもしれないけど

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ハワーディナ、こんなに有名になるって

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
今まで思ってた？

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笑っちゃうほどよ

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自分でも信じられないくらい

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本当に信じられないわ

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エイミーが香港のことをメッセージで送ってきたときね

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オーマイゴッド！ってびっくり

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
（ハワーディナの笑い声）

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
（静かな音楽）

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遅すぎるくらいだって思ったわ

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変に聞こえるかもしれないけど

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もっと私が若い時に

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認めてくれていたらよかったのにって

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孤独だったから

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若い時はディーラーがいなくて

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白人のアートコレクターには拒絶されたこともあった

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なんで黒人の抽象アートを買わなくちゃいけないんだ

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
白人のアーティストからも買えるのにって

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黒人のアーティストはみなそういう経験をした

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現代美術館で十二年間働いたけど

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そこにあったものはほとんど白人の男性のつくったものだった

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敵意のある質問も何人かの女性の

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美術歴史家からもあったわ

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”あなたにはどんな資格があってこの美術館で働けるようになったの？”とか

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”まったくそれはひどい被害妄想だわ。”

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
”そんなことは私には一度もなかったわ。”

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
”それにそんな経験をした人も知らない。”

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でもそれは当然であって、なぜなら彼女らは自由で、白人で、二十一だったから

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そんな経験をしたことはなかった。”

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自由、白人、そして二十一は私が１９８０年に作ったビデオで

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ちょうどその頃、現代美術館の仕事を

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辞めた頃でした

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”でも、彼女が思うに白人の生徒は

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
成績が低くても、道が開けるとのこと。

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
そういったわけでわたしは進学の早いコースには入れてくれなかった

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私は白人女性の活動には少し嫌気がさしていて

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
加えてアートの世界での人種差別的なことに

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物申してみたかった

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それで私は自分自身のことを語ることにしたの

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
だから白人女性になって、自分を批判してみた

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
”あなたが経験したことはわかるけど

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
私が思うにそれは彼女のアートだわ

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
そうすることであなたを認めることができるわ

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
でもわかってほしいのは、私たちが認める方法を使って

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
あなたのアートを作らなきゃだめなの

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そうでなければね、例えばね

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
あなたの使ったシンボルが私たちが使うように

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
使わなかったら、それに気が付かないわ

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
つまり私たちが認めなければあなたなんか存在しないの

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
もしそれが嫌で私たちの言うことができないって言うなら

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
他の誰かそうできる人を見つけるわ

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
それでこのビデオの中でそういう話を

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
繰り返し繰り返しやって、そして最後に

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
私は自分の肌の皮を引っ張って

99:59:59.999 --> 99:59:59.999
でも下の層も引っ張ってるようだった

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アナ・メンディエタと言う番組で初めて公開されたんだけど

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AIRでわたしが作ったんだけれど

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その一番隅っこの裏の方で、小さなメトロノームを持って

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だからビデオを見るとメトロノームの音が聞こえるわ

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それを見て白人たちはびっくりした

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そして騒ぎ立てた

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彼らは全然気に入らなかったわ

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それからベルリン、スコットランド、それからアイルランドで上映されて

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それで私の働いていた美術館でも流していたけど

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皮肉なことにね

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（ハワーディナ、笑う）

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”本当にあなたって人は、これだけ私たちが手助けしたのに

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感謝の気持ちってことを知らない。”

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（静かな音楽）

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私のアートは最初はたくさんの拒絶された

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でも辞めなかった

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ギブアップしなかった

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がんばり通したの

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そんなとげとげしいような環境の中、私の作品は育って

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拒否されたりバカにされたりも慣れっこになって

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本当に皮肉なことだわ。　今こうやって見せている作品は全く同じものなの。

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いくつかはそのままのまったく同じものなのに

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今では全く逆のリアクションを受けてる

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（静かな音楽）

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体はちょっと自由が利かなくなってきているのだけれど

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芸術を作る心はまだ私の中にあるわ

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そうやって閉じ込められた箱から飛び出して

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自分が感じたことを表現できる

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体が自由に動かなくてもね

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わたしにとっての生きる命の源なの

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だって芸術家を続けていくことに飽きがこないんだから

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他のことは飽きるけど

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でもここに来るとまだアートが作れる感じがするの

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それは誰かに認められるからっていう訳じゃなくて

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ただ私がそうしているの

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（静かな音楽）