0:01:14.450,0:01:24.740
三昧（ざんまい）は

0:01:24.740,0:01:30.640
古代のサンスクリット語で[br]現代には似た言葉はありません

0:01:30.640,0:01:38.210
三昧の動画をつくるには[br]根本的な難しさがあります

0:01:38.210,0:01:54.230
三昧は マインドのレベルで伝えられない[br]あるものを示すのです

0:01:54.230,0:02:00.240
この動画は 私自身の内なる旅を[br]ただ外に表現しているだけで

0:02:00.240,0:02:06.950
三昧について教えようとか マインドに[br]情報を提供しようとかいうつもりはなく

0:02:06.950,0:02:17.260
あなたが直接 自分の本質を発見するよう[br]インスピレーションを与えたいと思います

0:02:17.260,0:02:29.200
三昧は今[br]かつてなかったほど関連性があります

0:02:29.200,0:02:34.840
私たちは三昧を忘れただけでなく[br]何を忘れたのか思い出せないという

0:02:34.840,0:02:43.700
歴史の一点に立っています

0:02:43.700,0:03:28.129
この忘却はマーヤーといい[br]自己の幻影を指します

0:03:28.129,0:03:34.239
人間として 私たちは大抵 日々に追われ[br]自分が誰なのか

0:03:34.239,0:03:42.439
何故ここにいるのか どこへ行くのか[br]ほとんど考えもしません

0:03:42.439,0:03:49.680
大抵の人は真の自己 つまり魂あるいは[br]ブッダが「無我」と呼んだもの

0:03:49.680,0:03:56.980
名前や形を超越し 思考を超越したもの[br]を悟ったことはありません

0:03:56.980,0:04:01.520
その結果 自分は[br]この限られた肉体であると信じています

0:04:01.520,0:04:10.870
気づく気づかないに関わらず[br]回りが自己として識別する

0:04:10.870,0:04:25.630
この限られた自分の肉体構造は死ぬのだと[br]私たちは怖れながら生きています

0:04:25.630,0:04:30.890
今日の世界では[br]宗教や ヨガ、祈り、瞑想、読経

0:04:30.890,0:04:39.750
あるいは他の習慣などの[br]スピリチュアルな修行に携わる大多数が

0:04:39.750,0:04:42.340
条件づけられたテクニックを用います

0:04:42.340,0:04:49.530
つまり自我の構築の一部だということです

0:04:49.530,0:04:55.479
探求したり活動したりは問題ではありません

0:04:55.479,0:05:01.260
外部の形式に答えを見いだした思考が[br]問題なのです

0:05:01.260,0:05:07.350
一般的な形のスピリチュアリティ―は[br]どこにでもある病的な考えと

0:05:07.350,0:05:10.680
なんら変わりません

0:05:10.680,0:05:14.050
マインドをさらにかき立てることです

0:05:14.050,0:05:19.480
人としての存在に対し[br]もっと人の行動に関わります

0:05:19.480,0:05:28.840
自我の構築は 金を力を愛を[br]何もかもを さらに欲しがります

0:05:28.840,0:05:37.610
いわゆるスピリチュアルな道をたどる人は[br]さらにスピリチュアルに、さらに目覚め、

0:05:37.610,0:05:43.380
さらに落ち着き、平安、悟りを欲しがります

0:05:43.380,0:05:53.141
この動画を見る危険性は[br]マインドが三昧を欲しがるようになることです

0:05:53.141,0:06:01.130
さらに危険なのは[br]マインドが三昧を得たと思い込むことです

0:06:01.130,0:06:06.270
何かを得たいと望むときはいつも[br]自我の構築が働いていると思って

0:06:06.270,0:06:08.120
間違いありません

0:06:08.120,0:06:17.850
三昧は自分に何かを得たり[br]足したりすることではありません

0:06:17.850,0:06:26.830
三昧を悟るとは自分が死ぬ前に[br]死を学ぶことです

0:06:26.830,0:06:32.360
生と死は陰陽のようなもので[br]切り離せない連続体であり

0:06:32.360,0:06:37.440
果てしなく展開し[br]始まりも終わりもありません

0:06:37.440,0:06:42.630
死を追い払えば 生も追い払います

0:06:42.630,0:06:48.820
自分が誰なのか 真実をじかに体験すれば

0:06:48.820,0:06:51.030
もう生も死も怖くありません

0:06:51.030,0:07:00.160
社会や文化に自分が誰なのか教えられ[br]同時に私たちは

0:07:00.160,0:07:12.719
奥底に隠れた生理的な欲求と嫌悪に[br]選択を支配され 奴隷となっています

0:07:12.719,0:07:16.360
自我の構築は 反復しようとする衝動以外の[br]何ものでもありません

0:07:16.360,0:07:22.880
単にエネルギーが一度通った道を[br]また通ろうとする傾向なのです

0:07:22.880,0:07:33.190
その道が生命体に良かろうと悪かろうと

0:07:33.190,0:07:39.760
記憶やマインドには限りないレベルがあり[br]スパイラルの中にスパイラルが渦巻き

0:07:39.760,0:07:46.530
意識がこのマインドつまり自我の構築に[br]同調すると

0:07:46.530,0:07:54.750
私たちを社会条件に結びつけます[br]鋳型とも呼べるでしょう

0:07:54.750,0:08:00.940
自我には意識できる側面もありますが[br]無意識や昔の記憶や

0:08:00.940,0:08:13.370
原始体験に基づく恐れが[br]原動力になって

0:08:13.370,0:08:18.649
快楽を求めたり 苦痛を避けたり

0:08:18.649,0:08:31.089
病的な行動を昇華させたり...仕事や...[br]人間関係や...

0:08:31.089,0:08:37.150
確信、思考、そして生活全般にわたる[br]限りないパターンを後通ししているのです

0:08:37.150,0:09:08.120
家畜のように 殆どの人間は鋳型に人生を[br]はめて無抵抗に服従し 生き 死んでゆきます

0:09:08.120,0:09:12.200
狭いパターンに人生をくぎ付けにして生きます

0:09:12.200,0:09:17.460
人生はしばしば大変な苦悩に満ちていますが

0:09:17.460,0:09:25.990
実は 自由になれるのだということに[br]私たちは全く気がつきません

0:09:25.990,0:09:34.300
過去から引きずってきた人生を振り払って[br]内なる世界からの誕生を待っているほうの

0:09:34.300,0:10:08.300
人生を生きるのは可能なのです

0:10:08.300,0:10:20.800
私たちはこの世に生理的な条件つきの構造を[br]持って生まれましたが 自己意識はなく

0:10:20.800,0:10:29.280
よく小さな子供の目をのぞき込むと 自己の[br]かけらは少しもなく 空の輝きだけが見えます

0:10:29.280,0:10:36.510
育った人というのは [br]意識の上にかぶったマスクなのです

0:10:36.510,0:10:54.260
シェイクスピア曰く「この世はすべて一つの舞台[br]人間は男も女も すべて役者にすぎない」

0:10:54.260,0:11:04.290
目覚めた個人なら 意識が人格を通し[br]マスクを通して輝きます

0:11:04.290,0:11:08.960
あなたが目覚めると 演じる役柄で[br]識別されません

0:11:08.960,0:11:17.030
自分は 着けているマスクだとは[br]思いませんが

0:11:17.030,0:11:29.700
その役を演じるのを やめたりもしません

0:11:41.200,0:11:47.160
私たちが役柄または[br]自分のペルソナによって識別されるとき

0:11:47.160,0:11:53.140
それはマーヤー つまり自己の幻影です

0:11:53.140,0:12:01.840
三昧とは 人生の劇の中で演じる役という[br]夢から覚めることです

0:12:12.780,0:12:19.050
プラトンが『国家』を書いてから240年[br]たちますが

0:12:19.050,0:12:25.430
人類はいまだに[br]プラトンの洞窟から抜け出せずにいます

0:12:25.430,0:12:36.680
実際 私たちはかつてなかったほど[br]幻影にとらわれています

0:12:36.680,0:12:42.600
プラトンはソクラテスに 洞窟で鎖につながれ[br]岩壁を一生見て過ごした一団の人々について

0:12:42.600,0:12:44.220
説明させました

0:12:44.220,0:12:50.480
見えるものといえば 彼らの後ろで[br]焚火の前を通りすぎるものの影が映る

0:12:50.480,0:12:53.440
岩壁だけだったのです

0:12:53.440,0:12:56.960
この人形劇のようなものが[br]彼らの世界になりました

0:12:56.960,0:13:06.560
ソクラテスによれば[br]影たちは 囚人が現実を見ることに

0:13:06.560,0:13:11.100
最も近いものでした

0:13:11.100,0:13:16.370
外の世界のことを教えられても[br]囚人は 影たちしかいないのだと

0:13:16.370,0:13:19.430
信じ続けました

0:13:19.430,0:13:24.400
もっと他のものがあるのではと感じても

0:13:24.400,0:13:36.000
自分の見慣れたものを離れるのが[br]嫌だったのです

0:13:36.000,0:13:40.800
今日の人類は 洞穴の壁に映った影しか[br]見ていない人々のようです

0:13:40.800,0:13:44.260
影は私たちの思考を例えたものです

0:13:44.260,0:13:47.779
思考の世界は[br]私たちが知っている唯一の世界ですが

0:13:47.779,0:13:52.150
思考を超えた世界が他にあるのです

0:13:52.150,0:13:55.029
二面性のマインドを越えた世界が

0:13:55.029,0:14:03.380
洞窟を離れ[br]今まで知っていたものを離れ

0:14:03.380,0:14:16.390
あなたが本当は誰なのか 発見する意欲はありますか？

0:14:16.390,0:14:22.371
三昧を経験するには 注意を陰からそらし

0:14:22.371,0:14:25.900
思考から光へと注意を向ける必要があります

0:14:25.900,0:14:40.640
人が暗闇だけに慣れていたら

0:14:40.640,0:14:49.330
徐々に光に慣れていかなければなりません

0:14:49.330,0:14:55.240
新しい概念になれるときはいつもそうですが[br]時間と努力を要し

0:14:55.240,0:15:16.680
新しいものを探求し[br]古いものを脱ぎ捨てる意思を要します

0:15:16.680,0:15:30.330
マインドは 意識にとって罠に あるいは[br]迷路か牢獄にたとえられます

0:15:30.330,0:15:39.779
あなたが牢獄にいるのではなく[br]あなたが牢獄なのです

0:15:39.779,0:15:48.270
牢獄は幻影です

0:15:48.270,0:15:54.330
あなたが幻の自己として認識されれば[br]あなたは眠っているのです

0:15:54.330,0:15:59.340
いったん牢獄に気付いて[br]幻影から抜け出そうと戦えば

0:15:59.340,0:16:06.820
あなたは幻影を現実であるかのように扱い[br]まだ眠ったままで

0:16:06.820,0:16:07.820
ただ夢が悪夢になっただけです

0:16:07.820,0:16:19.440
永遠に影を追い[br]影から逃げ続けることになります

0:16:19.440,0:16:26.570
三昧とは 自分とは別の自己 つまり[br]自我の構築という夢から覚めることです

0:16:26.570,0:16:38.610
三昧とは 自分という牢獄との同一化から[br]覚めることです

0:16:38.610,0:16:47.690
あなたは実際 自由にはなれません[br]どこへ行こうと牢獄がありますから

0:16:47.690,0:16:53.601
目覚めはマインドつまり鋳型を捨てることでは[br]ありません　その逆で

0:16:53.601,0:16:58.860
マインドと同一化していなければ[br]人生の劇をさらに充実して体験でき

0:16:58.860,0:17:03.700
劇を劇として楽しみ[br]渇望したり怖れたりしなくて済みます

0:17:03.700,0:17:09.880
古代の教えでは これをリーラの聖なる遊びと呼んでいました

0:17:09.880,0:17:22.039
二元性における遊びです

0:17:22.039,0:17:25.549
人間の意識は連続しています

0:17:25.549,0:17:31.169
極端に言えば[br]人間は物理的な自己として識別されます

0:17:31.169,0:17:37.559
別の極に三昧があり[br]それは自己を休止することです

0:17:37.559,0:17:46.470
連続の中で三昧に向けてたどる一歩一歩は[br]苦しみを和らげます

0:17:46.470,0:17:51.610
苦しみが和らぐとは[br]人生に苦痛がないという意味ではありません

0:17:51.610,0:17:58.909
三昧は苦痛と快楽の二元性を超越しています

0:17:58.909,0:18:04.299
それはマインドを減らすという意味であり

0:18:04.299,0:18:22.309
何が起ころうと それに対する自己の抵抗を[br]減らすのです　抵抗が苦しみをもたらすのです

0:18:22.309,0:18:28.220
三昧に一度でも気づけば[br]連続の果てに何があるか見えます

0:18:28.220,0:18:34.570
物質的な世界や自己の興味以外に[br]何かが存在するのを知ることです

0:18:34.570,0:18:41.309
自我の構造が実際 三昧のうちに休止するとき[br]利己的な考えはなく

0:18:41.309,0:18:51.020
自己も二元性もありませんが[br]私たるもの あるいは無我はまだ存在します

0:18:51.020,0:19:01.059
その無の中に智慧の夜明けがあります[br]つまり生まれようとしている自己は

0:19:01.059,0:19:10.820
二元性の劇をはるかに超え[br]連続すべてを越えたものと理解するのです

0:19:10.820,0:19:18.440
生まれようとする自己は無限で[br]変わらずいつでも今 存在します

0:19:18.440,0:19:24.509
悟りとは 基本原理のスパイラル[br]常に移ろい現れる世界

0:19:24.509,0:19:34.269
つまり時が開花するロータスと あなたという[br]永遠の存在とを合体させることです

0:19:34.269,0:19:41.700
あなたの内なる理解は[br]自己を識別しなくなるにつれ

0:19:41.700,0:20:09.580
常に開き続ける花のように育ち 時の世界と[br]無限との間で生きた架け橋となるのです

0:20:09.580,0:20:14.539
生まれようとしている自己にただ気付くのは[br]人の道の始まりにすぎません

0:20:14.539,0:20:20.530
大抵の人は瞑想中に何度も[br]三昧を経験しては失い それから

0:20:20.530,0:20:24.629
人生の他の局面に[br]三昧を取り入れることができます

0:20:24.629,0:20:32.220
瞑想や自問の中で 自己の本質に[br]深い洞察を得てから

0:20:32.220,0:20:39.990
また古いパターンに逆戻りし

0:20:39.990,0:20:53.750
自分が本当は[br]誰なのか忘れることは珍しくありません

0:20:53.750,0:21:00.950
静けさ あるいは空を[br]人生の全ての面で気づくのは

0:21:00.950,0:21:23.619
すべてのものごとで踊っている[br]空そのものになることです

0:21:23.619,0:21:27.600
静けさは動きから離れたものではありません

0:21:27.600,0:21:30.799
動きの逆ではありません

0:21:30.799,0:21:42.159
三昧において静けさは動きと同一視され[br]形は空と同一なのです

0:21:42.159,0:22:02.440
これはマインドには空論です[br]マインドは二元性に踏み込むという事ですから

0:22:02.440,0:22:09.649
ルネ・デカルトは西洋哲学の父で[br]『我思う、ゆえに我あり』という言葉で

0:22:09.649,0:22:11.139
有名です

0:22:11.139,0:22:18.340
これほどはっきり文明の崩壊と[br]洞窟の壁に映った影を全面的に認める

0:22:18.340,0:22:23.109
言葉はありません

0:22:23.109,0:22:32.460
デカルトの誤りは[br]ほぼ全人類の誤りと似ていて

0:22:32.460,0:22:36.740
根本的な存在を 思考と同じだとすることです

0:22:36.740,0:22:51.309
著名な論文の初めに デカルトは[br]ほぼすべてを疑うことができると書きました

0:22:51.309,0:23:03.340
自分の感覚や思考さえも[br]疑ってかかることができると

0:23:03.340,0:23:09.991
同じくカーマ・スートラでブッダは言いました[br]真実を確保するためには

0:23:09.991,0:23:17.320
人はすべての伝統、聖典、教え[br]また思考や感覚の内容を

0:23:17.320,0:23:19.919
疑わなければならないと

0:23:19.919,0:23:28.350
両者とも懐疑的な態度で出発しましたが[br]違いは デカルトの探求が思考レベルで

0:23:28.350,0:23:35.059
ブッダはさらに深く進んで[br]マインドの最深レベルを

0:23:35.059,0:23:39.739
突き抜けていったことです

0:23:39.739,0:23:46.859
もしデカルトが思考するマインドを越えて[br]いったら 自分の本質に気づいたかもしれず

0:23:46.859,0:23:52.970
西洋の意識は今日[br]全く違っていたかも知れません

0:23:52.970,0:24:00.889
その代わり デカルトは[br]悪霊が私たちを幻影の中に閉じ込めている

0:24:00.889,0:24:04.039
という可能性を述べていました

0:24:04.039,0:24:10.940
デカルトは悪霊の正体を認識しなかったのです

0:24:10.940,0:24:19.409
マトリックスという映画にあったように[br]私たちはみな複雑な仕組みにつながれて

0:24:19.409,0:24:22.250
幻の世界をむさぼっているのかも知れません

0:24:22.250,0:24:27.399
映画では 人類は仮想現実の中で[br]生きていながら 別のレベルでは

0:24:27.399,0:24:32.960
単なるバッテリーで[br]生命の力をマシンに提供していました

0:24:32.960,0:25:06.720
マシンは人類のエネルギーを[br]自分たちの計画に利用していたのです

0:25:06.720,0:25:11.399
人はいつも 自分の不幸や世界情勢を[br]自分以外のせいに

0:25:11.399,0:25:12.799
したがります

0:25:12.799,0:25:20.100
それが他人かグループ、国、宗教にせよ[br]デカントの悪霊のような 支配欲に満ちた

0:25:20.100,0:25:27.999
啓蒙主義者にせよ マトリックスに登場する[br]意識を持つマシンにせよ

0:25:27.999,0:25:35.139
皮肉なことに デカントの提唱した悪霊こそ[br]彼自身を定義するもの

0:25:35.139,0:25:36.139
だったのです

0:25:36.139,0:25:42.759
三昧を悟ると 支配者がいて[br]マシンがいて 悪霊がいて

0:25:42.759,0:25:48.379
あなたの人生を日々[br]搾り取っているのがはっきりします

0:25:48.379,0:26:01.250
そのマシンとは あなたなのです

0:26:01.250,0:26:08.230
自己構造は無数の条件づけられた[br]下層プログラムというか小さなボスで成り立ち

0:26:08.230,0:26:21.190
あるボスは食物を渇望し[br]別のボスは金を 地位を パワーを

0:26:21.190,0:26:25.679
セックスを 親密な関係を渇望します

0:26:25.679,0:26:28.799
別のボスは意識を[br]あるいは他人の注意を欲しがります

0:26:28.799,0:26:34.879
欲求には限りがなく[br]満足させることはできません

0:26:34.879,0:26:40.679
私たちは時間とエネルギーをたくさん費やして[br]自分の牢獄を飾りたて 圧力に屈して

0:26:40.679,0:26:47.019
マスクをつけ 小さなボスに食物を与えて[br]さらにパワフルにしているのです

0:26:47.019,0:26:56.710
麻薬中毒者のように 小さなボスを満足[br]させようとすればするほど欲求が募るのです

0:26:56.710,0:27:04.729
自由への道は 自己改善でも 自己の目的を[br]どうにかして満たすことでもなく

0:27:04.729,0:27:12.999
自己の目的をきれいさっぱり[br]手放すことなのです

0:27:12.999,0:27:18.309
中には 真の自分に目覚めるとは[br]個性や人生の楽しみを失うことではないかと

0:27:18.309,0:27:20.429
心配する人もいます

0:27:20.429,0:27:28.519
実際はその逆が真実なのです[br]魂のユニークな個性化は

0:27:28.519,0:27:36.240
条件づけられた自己を乗り越えて[br]初めて表現できるのです

0:27:36.240,0:27:41.649
鋳型の中で眠っているため[br]殆どの人は 魂が何を表現したいのか

0:27:41.649,0:27:57.899
発見できずにいます

0:27:57.899,0:28:05.479
三昧への道には瞑想がかかわり[br]それは条件づけられ 変化する自己を観察し

0:28:05.479,0:28:14.429
変わることのないあなたの本質を[br]悟ることでもあります

0:28:14.429,0:28:22.450
自己の内の動かぬポイント [br]つまり存在の源に到達したら

0:28:22.450,0:28:28.100
外界をどう変えるべきか主張せず[br]さらに待ちます

0:28:28.100,0:28:38.429
自己の意志でなく さらに高い意思が成るよう[br]身を任せるのです

0:28:38.429,0:28:43.649
もしマインドが外界を変えて 道がこうある[br]べきだというある考えを確認しようとするなら

0:28:43.649,0:28:49.299
鏡に映った影を操作して[br]鏡のイメージを変えようとする

0:28:49.299,0:28:51.940
ようなものです

0:28:51.940,0:28:58.330
鏡のイメージに微笑ませるには 明らかに[br]鏡に映った影を操作できません

0:28:58.330,0:29:05.590
鏡の影の本物の源であるあなたに[br]気付かなければいけません

0:29:05.590,0:29:11.229
いったん本物の自己に気づくと[br]外界の何かを変える必要があると

0:29:11.229,0:29:13.860
いう意味ではありません

0:29:13.860,0:29:20.789
変わるのは意識であり知性であり[br]内なるエネルギー つまり生命力なのです

0:29:20.789,0:29:30.019
生命力が条件づけられたパターンから解放され[br]魂の指示を受けられるようになるのです

0:29:30.019,0:29:35.210
魂の目的に気づけるのは

0:29:35.210,0:29:58.269
条件づけられた自己とその果てしない追及を[br]見ながら その追及を手放せるときだけです

0:29:58.269,0:30:03.590
ギリシャ神話では 神々がシーシュポスに[br]無意味な作業を永遠に繰り返すよう

0:30:03.590,0:30:06.529
罰を与えたと伝えられています

0:30:06.529,0:30:12.010
その作業とは岩を山頂へ押し上げるのですが[br]岩はまた麓へ転がり落ちるのでした

0:30:12.010,0:30:24.830
フランスの実存主義者であり

0:30:24.830,0:30:31.609
ノーベル賞受賞作家 アルベール・カミュは[br]シーシュポスの境遇を

0:30:31.609,0:30:35.399
人類の比喩と見なしました

0:30:35.399,0:30:47.009
カミュは問いました　「このばかげた存在に[br]どんな意味を見出せるのか?」

0:30:47.009,0:30:55.389
人類は決して訪れぬ明日を築こうと[br]果てしなく労苦し

0:30:55.389,0:31:09.289
そして死んでゆきます

0:31:09.289,0:31:15.629
この真実を本当に悟れば[br]利己的なペルソナにつくなら気が狂うか

0:31:15.629,0:31:32.700
あるいは目覚めれば自由になるでしょう

0:31:32.700,0:31:37.809
外でもがいても決してうまく行きません[br]それは単に私たちの内なる世界を

0:31:37.809,0:31:39.789
反映しているだけですから

0:31:39.789,0:31:45.759
利己的な自我が 無益な追及を通して[br]目覚めに完全に失敗すると

0:31:45.759,0:32:15.090
宇宙の冗談 状況のばかばかしさが[br]明らかになります

0:32:15.090,0:32:23.700
禅にはこういう格言があります[br]「悟りの前は 薪を割り を汲み

0:32:23.700,0:32:35.019
悟りの後は 薪を割り 水を汲む」

0:32:35.019,0:32:41.019
悟る前に 人は丘の上へボールを[br]転がしていかなければなりませんが

0:32:41.019,0:32:44.840
悟った後も ボールを丘の上へ[br]転がさねばなりません

0:32:44.840,0:32:47.450
何が変わったのでしょう？

0:32:47.450,0:32:51.749
内側の抵抗が現状に変わるのです

0:32:51.749,0:32:58.679
あがきを放棄する というより[br]あがいていた人が幻影だと

0:32:58.679,0:33:00.929
気づくのです

0:33:00.929,0:33:14.649
個人または個人のマインドが 聖なる意思[br]またはさらに上のマインドと同調するのです

0:33:14.649,0:33:27.690
三昧とは究極的に内側の抵抗を放棄すること[br]移り変わる現象すべてに

0:33:27.690,0:33:28.879
例外なく

0:33:28.879,0:33:36.409
回りの状況にかかわらず[br]内なる平安を悟れる人は

0:33:36.409,0:33:39.190
本当の三昧を持っています

0:33:39.190,0:33:45.070
あなたが抵抗をやめるのは[br]ある事を容認するからではなく

0:33:45.070,0:33:50.179
自由を外側の条件に左右されないようにするためです

0:33:50.179,0:33:57.580
ここで注意するべきなのは 現実をあるがまま[br]受け入れるとき それは世界で行動を

0:33:57.580,0:34:04.169
起こすのを止めるという意味ではありません[br]でないと瞑想をする事なかれ主義者になります

0:34:04.169,0:34:10.330
実はその逆が真なのです[br]動機に駆られて行動しなくてもよくなれば

0:34:10.330,0:34:17.300
道にそって[br]ある限りのエネルギーを用い

0:34:17.300,0:34:30.030
全力で行動できるようになります

0:34:30.030,0:34:35.810
世界を変えて平和をもたらすためには

0:34:35.810,0:34:39.899
敵と見られるものと戦う必要があると[br]大勢が議論するでしょう

0:34:39.899,0:34:48.659
平和のために戦うのは 沈黙のために叫ぶ[br]ようなもので 望まないものをさらに生みます

0:34:48.659,0:34:55.489
最近は色々なことに戦いがあります[br]テロとの戦い　病気との戦い

0:34:55.489,0:35:00.540
飢えとの戦い

0:35:00.540,0:35:13.369
あらゆる戦いは 実は自己との戦いなのです

0:35:13.369,0:35:17.150
戦いは 集団の妄想の一部なのです

0:35:17.150,0:35:23.400
私たちは平和が欲しいと言いますが[br]戦争に携わる指導者を選出し続け

0:35:23.400,0:35:29.400
人権を支持すると言いながら[br]労働搾取工場で作られた製品を

0:35:29.400,0:35:31.960
買い続けます

0:35:31.960,0:35:36.309
クリーンな空気が欲しいと言いますが[br]汚染し続けます

0:35:36.309,0:35:42.660
科学にがん治療を望みながら[br]自分を病気に陥れるような

0:35:42.660,0:35:45.670
自滅的な習慣を変えようとしません

0:35:45.670,0:35:50.589
より良い人生を奨励していると[br]自分を欺いているのです

0:35:50.589,0:35:57.569
苦しみや殺戮を容認している[br]隠れた自分を見たくないのです

0:35:57.569,0:36:06.690
がんや飢え、テロまたは 何であれ自分の考えや行動からできた敵との戦いに勝てるという

0:36:06.690,0:36:13.030
思い込みは 実は [br]地球における暮らし方を変えなくてもいいと

0:36:13.030,0:36:18.589
自分自身を欺き続けるのです

0:36:18.589,0:36:23.700
内側の世界がまず革命を起こす必要のあるところなのです

0:36:23.700,0:36:30.589
内側で生命が好循環しているのを直接感じて[br]初めて 外の世界が道と

0:36:30.589,0:36:33.950
調和するようになるのです

0:36:33.950,0:36:41.990
その時まで 私たちのすることは マインドに[br]よって既につくられた混乱を悪化させます

0:36:41.990,0:36:49.369
戦争と平和は果てない舞い踊りの中で一緒に[br]起こります　二者は一つの連続体なのです

0:36:49.369,0:36:53.029
半分はもう一方が無ければ存在できないのです

0:36:53.029,0:36:58.910
光は闇がなければ存在できないように[br]上は下がなければ存在できないように

0:36:58.910,0:37:07.079
この世は闇のない光を [br]空を抜きにして満杯を

0:37:07.079,0:37:19.770
悲しみを抜きにして喜びを[br]欲しがっているように見えます

0:37:19.770,0:37:38.339
マインドが関わりあえば あうほど[br]この世は分裂していきます

0:37:38.339,0:37:44.430
利己的なマインドから来る解決策はどれも[br]問題が存在するという考えに駆られており

0:37:44.430,0:37:52.950
その解決策は 解決しようとしていた[br]問題よりもさらに大きな問題に発展します

0:37:52.950,0:38:07.540
あなたが抵抗するものは 引き続き存在します

0:38:07.540,0:38:14.819
人類の創意工夫は新しい抗生物質を作りますが[br]大自然はさらに巧妙になり

0:38:14.819,0:38:16.839
バクテリアは一段と強くなります

0:38:16.839,0:38:24.500
引き続く戦いで最善の努力を払うも[br]実際 がんはさらに広まるばかり

0:38:24.500,0:38:32.740
世界中で飢える人は確実に増えてゆき

0:38:32.740,0:38:36.270
テロの攻撃は世界中で増加の一途です

0:38:36.270,0:38:45.200
私たちのアプローチは[br]何が間違っているのでしょう?

0:38:45.200,0:38:50.890
ゲーテの詩『魔法使いの弟子』のように[br]私たちは偉大な力を手にしましたが

0:38:50.890,0:38:56.109
その力を使いこなす知恵を[br]持ち合わせていません

0:38:56.109,0:39:03.230
問題は 使っている道具を[br]私たちは理解していないのです

0:39:03.230,0:39:18.010
人のマインドと その適切な役割や目的を[br]理解していないのです

0:39:18.010,0:39:24.130
私たちが考え、感じ、人生を経験する[br]その限られ、条件づけられた処し方から

0:39:24.130,0:39:35.000
危機が生まれます

0:39:35.000,0:39:41.510
合理主義が[br]数ある古代文化の英知を認め経験する能力を

0:39:41.510,0:39:48.059
私たちから奪ってしまったのです

0:39:48.059,0:39:54.670
利己的な考えが 生命の深遠な神聖さ[br]生命の輝きを感じ

0:39:54.670,0:40:02.760
全く異なるレベルの意識を実現する能力を[br]奪い去ってしまったのです

0:40:02.760,0:40:11.289


0:40:11.289,0:40:17.529


0:40:17.529,0:40:23.420


0:40:23.420,0:40:27.630


0:40:27.630,0:40:38.790


0:40:38.790,0:40:44.750


0:40:44.750,0:40:49.090


0:40:49.090,0:40:55.720


0:40:55.720,0:41:04.010


0:41:04.010,0:41:05.940


0:41:05.940,0:41:15.170


0:41:15.170,0:41:26.030


0:41:26.030,0:41:27.319


0:41:27.319,0:41:32.710


0:41:32.710,0:41:42.390


0:41:42.390,0:41:48.579


0:41:48.579,0:42:02.250


0:42:02.250,0:42:06.110


0:42:06.110,0:42:12.779


0:42:12.779,0:42:19.450


0:42:19.450,0:42:24.869


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0:42:42.500,0:42:45.420


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0:43:15.849,0:43:21.480


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0:43:23.710,0:43:30.400


0:43:30.400,0:43:41.960


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0:43:49.200,0:43:54.910


0:43:54.910,0:44:01.980


0:44:01.980,0:44:06.730


0:44:06.730,0:44:11.549


0:44:11.549,0:44:18.800


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0:44:22.589,0:44:30.130


0:44:30.130,0:44:37.420


0:44:37.420,0:45:28.430


0:45:28.430,0:45:32.230


0:45:32.230,0:45:37.529


0:45:37.529,0:45:44.050


0:45:44.050,0:45:51.000


0:45:51.000,0:45:59.670


0:45:59.670,0:46:10.730


0:46:10.730,0:46:19.660


0:46:19.660,0:46:24.180


0:46:24.180,0:46:30.940


0:46:30.940,0:46:38.970


0:46:38.970,0:46:41.329


0:46:41.329,0:46:48.000


0:46:48.000,0:46:50.670


0:46:50.670,0:47:00.880


0:47:00.880,0:47:04.900


0:47:04.900,0:47:10.220


0:47:10.220,0:47:15.010


0:47:15.010,0:47:21.130


0:47:21.130,0:47:29.920


0:47:29.920,0:47:35.970


0:47:35.970,0:47:36.970


0:47:36.970,0:47:42.559


0:47:42.559,0:47:48.529


0:47:48.529,0:47:56.720


0:47:56.720,0:48:00.119


0:48:00.119,0:48:11.839


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0:48:57.160,0:49:05.300


0:49:05.300,0:49:10.339


0:49:10.339,0:49:17.400


0:49:17.400,0:49:25.960


0:49:25.960,0:49:31.990


0:49:31.990,0:49:35.519


0:49:35.519,0:49:41.849


0:49:41.849,0:49:46.240


0:49:46.240,0:49:52.009


0:49:52.009,0:49:56.319


0:49:56.319,0:50:03.960


0:50:03.960,0:50:12.549


0:50:12.549,0:50:23.250


0:50:23.250,0:50:25.099


0:50:25.099,0:50:31.980


0:50:31.980,0:50:38.250


0:50:38.250,0:50:46.230


0:50:46.230,0:50:53.540


0:50:53.540,0:51:06.359


0:51:06.359,0:51:13.950


0:51:13.950,0:51:17.700


0:51:17.700,0:51:23.850


0:51:23.850,0:51:32.460


0:51:32.460,0:51:39.519


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0:53:16.130,0:53:20.430


0:53:20.430,0:53:25.920


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0:53:40.079,0:53:41.519


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0:53:49.309,0:53:56.490


0:53:56.490,0:53:59.329


0:53:59.329,0:54:02.200


0:54:02.200,0:54:06.410


0:54:06.410,0:54:12.130


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0:54:47.500,0:54:55.529


0:54:55.529,0:55:02.500


0:55:02.500,0:55:05.680


0:55:05.680,0:55:12.300


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