さまよう心を鎮めるには
-
0:02 - 0:05次のことについて考えてみましょう
-
0:05 - 0:08「人間は脳の10%しか使っていない」
-
0:09 - 0:12神経科学者の立場から申し上げると
-
0:12 - 0:14名優モーガン・フリーマンは
-
0:14 - 0:17得意の重々しい口調で
このセリフを言ったのですが -
0:17 - 0:19これは完全な間違いです
-
0:19 - 0:20(笑)
-
0:20 - 0:25正しくは 人間は脳の100%を使っています
-
0:25 - 0:29人間の脳はとても効率的で
エネルギーを必要とする器官です -
0:29 - 0:31脳の全部を活用することができますが
-
0:31 - 0:36その全てが活用されても
-
0:36 - 0:38情報過多という問題が発生します
-
0:38 - 0:42外界には 脳が処理しきれるよりも
ずっと多くの情報が溢れています -
0:42 - 0:45そこでこの情報過多を解決するため
-
0:45 - 0:47進化の過程で解決策が出てきました
-
0:47 - 0:49それは 脳の「注意システム」です
-
0:49 - 0:51私たちは注意を払うことで
-
0:51 - 0:56情報を認識し 選択し
脳の処理リソースを -
0:56 - 0:58一部の情報にだけ向けることができます
-
0:59 - 1:01注意は 脳のリーダー的存在であると
考えられます -
1:02 - 1:05注意の向けられる先に
脳の残りの部分もついていきます -
1:05 - 1:07ある意味で 脳のボスとも言えます
-
1:08 - 1:09この15年
-
1:10 - 1:12私は人間の脳の
注意システムを研究してきました -
1:12 - 1:15研究する中で ある一つの問題について
特に関心を持っています -
1:16 - 1:20それは もし注意が脳のボスだとすると
-
1:20 - 1:21良いボスか? ということです
-
1:21 - 1:24ちゃんと私たちを導いているのでしょうか
-
1:24 - 1:28この大問題に取り組むのに
次の3つについて知りたいと思いました -
1:28 - 1:321つ目に 注意がどのように
認識をコントロールしているか -
1:33 - 1:352つ目に どうして それがうまくいかず
-
1:35 - 1:38私たちをぼんやりさせたり
気を散らせたりするのか? -
1:39 - 1:423つ目に ぼんやりすることに対して
何かできるのかー -
1:42 - 1:45脳を訓練して
より注意を払えるようになるか -
1:45 - 1:51つまり 日常での作業に より強い
安定した注意を向けられるか ということです -
1:52 - 1:55ここでみなさんに
我々がこれにどのようにアプローチするか -
1:55 - 1:57お見せしたいのです
-
1:57 - 1:59とても心に訴えるような例で
-
1:59 - 2:02私たちの注意が
どう活用されるか示します -
2:03 - 2:08私がよく知っている人を例に
説明したいと思います -
2:09 - 2:12彼は最終的に 私たちの研究の
多くの協力者のひとりになります -
2:13 - 2:15これらの協力者にとって
注意は生死にかかわります -
2:16 - 2:18例えば医療従事者や
-
2:18 - 2:19消防士
-
2:19 - 2:22兵士や海兵隊員です
-
2:22 - 2:26ここからは海兵隊大尉の
ジェフ・デイヴィスについてお話します -
2:26 - 2:29そしてこれからみなさんにお伝えするのは
ご覧の通り -
2:29 - 2:31戦地での話ではありません
-
2:32 - 2:34彼はこのとき フロリダで
橋の上にいました -
2:35 - 2:37しかし周りを見て
-
2:37 - 2:39きれいな景色を味わったり
-
2:39 - 2:41涼しい海風を感じる代わりに
-
2:41 - 2:45彼は車を飛ばして
橋から転落することを考えていました -
2:46 - 2:51そして それを止めるには全力を尽くす
必要があったと 後日教えてくれました -
2:52 - 2:54彼は当時
イラクから帰還したばかりで -
2:54 - 2:56彼の身体はその橋の上にいたものの
-
2:56 - 2:59心や 注意は
何千マイルも遠くにあったのです -
2:59 - 3:01彼は苦悩にとらわれていました
-
3:02 - 3:04不安で 上の空で
-
3:04 - 3:08つらい記憶を持ち
そして将来への恐怖を感じていました -
3:09 - 3:12彼が命を絶たなくて
本当に良かったです -
3:13 - 3:16彼はリーダーだったので
苦しんでいるのは自分だけではないと -
3:16 - 3:17知っていました
-
3:17 - 3:20彼の海兵隊の同僚も
苦しんでいたでしょう -
3:20 - 3:252008年 彼は私たちの それまでにない
新しいプロジェクトに参加しました -
3:25 - 3:30私たちは 現役の軍人のための
マンドフルネス訓練を -
3:30 - 3:32試し 提供したのです
-
3:32 - 3:35マインドフルネス訓練の内容や
-
3:35 - 3:37研究結果についてお話しする前に
-
3:37 - 3:41まず 脳で注意がどう機能するか
理解することが重要と思います -
3:42 - 3:44私たちが研究室で行う
-
3:44 - 3:49注意に関する研究では
しばしば脳波を記録します -
3:49 - 3:52脳波を記録するには このような
面白い格好の帽子を使います -
3:52 - 3:56水泳帽のようで 電極がついています
-
3:56 - 4:00この電極は脳の電気活動を拾い上げます
-
4:00 - 4:03その時間的正確さは
1000分の1秒レベルです -
4:03 - 4:08これにより 私たちは微小ながら検出可能な
電気的変動を追うことができます -
4:09 - 4:14またとても正確に
脳の活動のタイミングを記録できます -
4:15 - 4:18被験者に
スクリーンに顔を投影して見せた後 -
4:18 - 4:21およそ170ミリ秒で
-
4:21 - 4:25確かな脳の反応を
捉えることができます -
4:25 - 4:27この動きが見られるのは
頭皮の後ろ側ー -
4:27 - 4:31顔認識の機能を持つ脳の上の部分です
-
4:31 - 4:35この反応が 脳の顔検出機能として
確実に かつ -
4:35 - 4:37ぴったりのタイミングで起こるので
-
4:37 - 4:40私たちはこの脳波成分に名前をつけました
-
4:40 - 4:42N170成分 と呼んでいます
-
4:42 - 4:45そして私たちはこの成分を
多くの研究で使います -
4:45 - 4:50注意が認識に対して持つかもしれない影響を
見ることができます -
4:51 - 4:54研究室で 私たちが実際に行う
実験の雰囲気を -
4:54 - 4:55お見せしましょう
-
4:55 - 4:58まず被験者にこのような画像を見せます
-
4:58 - 5:02顔と風景が重なったものです
-
5:02 - 5:04そして私たちは被験者に
-
5:04 - 5:08このような重複画像を連続で見せて
-
5:08 - 5:10注意に関わる作業をしてもらいます
-
5:10 - 5:13ある実験では 被験者に
顔の方に注意を向けてもらいます -
5:14 - 5:16それを確認するため
-
5:16 - 5:18被験者にボタンを押して
-
5:18 - 5:21顔が男性か女性か回答してもらいます
-
5:21 - 5:22別の実験では
-
5:22 - 5:26風景について 屋内か屋外かなどを
質問します -
5:27 - 5:29このように
私たちは注意を操作し -
5:29 - 5:32被験者が私たちの指示を正しく実行しているか
確認します -
5:33 - 5:36注意に関する私たちの仮説は
次のとおりでした -
5:37 - 5:41もし注意が本当に機能して
認識に作用するなら -
5:41 - 5:44それは増幅装置のような働き方であろう
-
5:44 - 5:45つまり
-
5:45 - 5:48私たちが顔に注意を向けると
-
5:48 - 5:50顔はよりはっきり 目立って見え
-
5:50 - 5:52見やすくなる というものでした
-
5:52 - 5:56しかし私たちが風景に注意を向けると
顔はほとんど認識できなくなります -
5:56 - 5:58これは風景の情報を処理しているからです
-
5:59 - 6:00私たちが期待していたのは
-
6:00 - 6:04顔検出の脳波成分であるN170を観察し
-
6:04 - 6:06注意を風景に向けるか
顔に向けるかによって -
6:06 - 6:11N170に何らかの変化があるか
知ることでした -
6:11 - 6:13そして実際はこうなりました
-
6:13 - 6:15被験者が顔に注意を向けると
-
6:15 - 6:17N170は大きくなります
-
6:17 - 6:21一方で風景に注意を向けると
赤色で示すように 小さくなります -
6:21 - 6:24青色と赤色の動きの差は
-
6:24 - 6:25とても明確です
-
6:25 - 6:27ここから読み取れるのは
-
6:27 - 6:29注意だけを変化させることで
-
6:29 - 6:32同一の画像を見ていても
-
6:32 - 6:34認識が変わるということです
-
6:34 - 6:36そしてその変化はとても速く
-
6:36 - 6:39実際に顔を見てから170ミリ秒以内です
-
6:40 - 6:43続きの実験で どうすれば
この効果を混乱させたり弱めたりできるか -
6:43 - 6:45すると どうなるかを
知りたいと思いました -
6:46 - 6:50直感的には
人々は極度のストレス下に置かれたり -
6:50 - 6:53不安を与えるようなネガティブな画像ー
-
6:53 - 6:56例えばニュースで見るような
-
6:56 - 6:59苦しみや暴力の画像を見せられて
動揺させられたりすると -
6:59 - 7:01注意にも影響があるのではないかと
考えていました -
7:01 - 7:03実際その通りの結果でした
-
7:03 - 7:06実験中に 精神的な負荷のかかる
画像を見せた場合 -
7:06 - 7:10この注意による差が縮まり
その力も弱まります -
7:11 - 7:13いくつかの我々の研究では
-
7:13 - 7:14脳に対するストレスの影響が
-
7:14 - 7:18とても良いのか 大した事ないのか
悪いのかを見ようと考えました -
7:18 - 7:22でも もしストレスが
気を散らすような外部の要素として -
7:22 - 7:23注意に大きな影響を与えるとして
-
7:23 - 7:27外部からの邪魔を必要とせず
自分の中で気が散っているとしたら? -
7:27 - 7:29これを知るため
-
7:29 - 7:31新しい実験では
-
7:31 - 7:34被験者自身が
気が散った状態になる必要がありました -
7:34 - 7:36つまりある作業をしているときに
-
7:36 - 7:40その作業と関係ないことを
考えてもらいます -
7:41 - 7:45人の気を散らせるには
退屈させればよいのです -
7:45 - 7:48会場のみなさんは
気が散っていないと良いのですが -
7:48 - 7:50退屈させると
-
7:50 - 7:54人々は喜んで
別のことを考え始めます -
7:54 - 7:56そこで私たちは ある意味
-
7:56 - 7:58世界で最も飽き飽きする実験を
考案しました -
7:58 - 8:01被験者はスクリーンに投影される
一連の顔を -
8:01 - 8:03次から次へと見ます
-
8:03 - 8:05顔を見るたびに
ボタンを押します -
8:05 - 8:06それが実験の内容です
-
8:06 - 8:10ここでの仕掛けは
顔の画像がときどき上下逆転することです -
8:10 - 8:11そしてそれはごくまれに起こります
-
8:11 - 8:14そのときには
ボタンを押さないよう指示されます -
8:15 - 8:18すぐに 被験者が
気が散った状態になったと分かります -
8:18 - 8:21なぜなら顔が上下逆転した画像に対しても
被験者はボタンを押すからです -
8:21 - 8:24上下逆転していることは
容易にわかるにも拘らず です -
8:24 - 8:27続いて 人々の気が散ると
何が起きるのかを調べました -
8:27 - 8:29その結果わかったのは
-
8:29 - 8:31環境にある
外的なストレスや -
8:31 - 8:34邪魔が入る場合と ほぼ同様に
-
8:34 - 8:37気が散るといった
内的に注意散漫な状態でも -
8:37 - 8:39注意による差は縮まるということです
-
8:39 - 8:41注意の力が弱められるということです
-
8:42 - 8:44これらの研究から何がわかるでしょうか?
-
8:45 - 8:48まず 注意は我々の認識に影響するという点で
-
8:48 - 8:50とても力強いと言えます
-
8:50 - 8:54しかし 力強い一方
もろく 影響を受けやすいことです -
8:54 - 8:58ストレスや気が散ることで
その力は低減されます -
8:58 - 9:02しかしこれらはどれも 研究室内の
制御された条件下で導かれた結論です -
9:02 - 9:03現実の世界ではどうでしょう?
-
9:03 - 9:05日常生活ではどうでしょう?
-
9:05 - 9:06いま現在 どうでしょう?
-
9:07 - 9:09あなたの注意は
今 どこに向けられていますか? -
9:09 - 9:10みなさんの注意をここに戻すため
-
9:10 - 9:13私の発表の残り時間に
みなさんの注意がどうなるか -
9:13 - 9:14予測したいと思います
-
9:14 - 9:16準備はいいですか?
-
9:16 - 9:17予測はこうです
-
9:17 - 9:22このあと8分間のうち4分間は
私の言うことに注意を向けません -
9:22 - 9:23(笑)
-
9:23 - 9:25これは挑戦ですから
ちゃんと注意して聞いていてください -
9:25 - 9:28なぜこんなことを言うかというと
-
9:29 - 9:32みなさんは座ったままで
-
9:32 - 9:35私が話す間
私の方を見て下さっていますが -
9:36 - 9:40実際には 私たちが起きている時間の
およそ半分は 気が散った状態であり -
9:40 - 9:43目の前のタスクに
注意が向いていないことを示す文献が -
9:43 - 9:45次々と出てきています
-
9:46 - 9:48これは私たちが
個人の考えを持って行ってしまう -
9:48 - 9:50小旅行のようなもので
-
9:51 - 9:53このように気が散ると
-
9:53 - 9:54問題になる可能性があります
-
9:54 - 9:57いまここで
座っているのなら -
9:57 - 9:59重大な結末に到るとは
考えられませんが -
9:59 - 10:02例えば軍隊のリーダーが
軍の報告を4分間 聞き逃したら -
10:02 - 10:06あるいは裁判官が
証言を4分間 聞き逃したら -
10:06 - 10:09または外科医や消防士が
何分 逃しても -
10:09 - 10:11結果は重大になりかねません
-
10:12 - 10:14とすると なぜ気が散るのか
尋ねたくなります -
10:14 - 10:16なぜ頻繁に気が散るのでしょう?
-
10:16 - 10:22一つの回答は 私たちの心が
優れたタイムトラベラーだから -
10:22 - 10:24とても簡単に
タイムトラベルができるというものです -
10:24 - 10:28もし心を音楽プレーヤーに例えると
こうなります -
10:28 - 10:29私たちは心を巻き戻して過去に遡り
-
10:29 - 10:32過ぎ去った出来事を思い出します
-
10:33 - 10:36また 早送りして未来に向かい
これから何がしたいかを考えられます -
10:37 - 10:42そしてこのように
過去や未来へのタイムトラベルを -
10:42 - 10:43とても頻繁に行います
-
10:43 - 10:45しばしば意識せずに
-
10:45 - 10:47大抵の場合 気が付かずに
-
10:47 - 10:49注意を払いたいにもかかわらず
旅立ちます -
10:49 - 10:52思い出してみてください
本を読もうとして -
10:52 - 10:55ページの最後まで読んで
何が書かれていたか思い出せなかったことを -
10:55 - 10:56よくあることです
-
10:57 - 11:03そしてこのとき 私たちの心は
知らずのうちに遠くをさまよい -
11:03 - 11:04その結果
-
11:05 - 11:06間違いを犯します
-
11:06 - 11:08時々 重要な情報を逃します
-
11:09 - 11:11そして判断するのが難しくなります
-
11:12 - 11:16さらに問題なのは ストレスを感じるとき
-
11:16 - 11:18圧倒されているとき
-
11:19 - 11:22私たちは巻き戻した過去を
思い出すだけではなく -
11:22 - 11:26すでに起きてしまった出来事に
思いを馳せ 追体験し -
11:26 - 11:28あるいは後悔するのです
-
11:29 - 11:31または ストレス下では
心を早送りするかもしれません -
11:31 - 11:33建設的な計画を立てるためだけでなく
-
11:34 - 11:36まだ起きていないこと
-
11:36 - 11:38あるいは起きそうもないことを
-
11:38 - 11:39悲観し 心配します
-
11:39 - 11:43こう言うと 皆さんは
「気が散るのはよくあるのだ」と -
11:43 - 11:45思っているかもしれません
-
11:45 - 11:48しばしばこれは意識せずに起こります
-
11:48 - 11:50そしてストレス下ではより悪いことに
-
11:50 - 11:52もっとひどく
頻繁に気が散ります -
11:52 - 11:55これに対処する方法は
あるのでしょうか -
11:55 - 11:58嬉しいことに 存在します
-
11:58 - 12:00私たちの研究から
明らかになっているのは -
12:00 - 12:05ストレスを受けたり気が散ることの反対は
マインドフルな心だ ということです -
12:05 - 12:08マインドフルネスは
現在の自分の状況に意識的に -
12:08 - 12:11注意を払うことと関係があります
-
12:12 - 12:15そして何が起きても
感情で反応しないことです -
12:16 - 12:18それは正しい(プレイ)ボタンを押して
-
12:18 - 12:21一瞬ごとに私たちの生活が
展開するのを感じることです -
12:22 - 12:25マインドフルネスは概念ではなく
-
12:25 - 12:27実践されるべきものです
-
12:27 - 12:31良い変化を得るには
日々マインドフルな状態を実現することです -
12:31 - 12:35私たちの研究の多くでも
-
12:35 - 12:38被験者に 毎日一連の訓練をしてもらう
-
12:38 - 12:39プログラムを提供しています
-
12:39 - 12:43生活の中でマインドフルな状態を
増やすためです -
12:44 - 12:47そして私たちと一緒に取り組んでいる
多くのグループは -
12:47 - 12:51兵士や医療従事者といった
高ストレスのグループですが -
12:51 - 12:56彼らにとって気が散ると
本当に重大な結果を招きかねません -
12:57 - 13:00したがって私たちは
訓練を最適化するために -
13:00 - 13:03簡単で 時間に制限されないよう配慮し
-
13:03 - 13:05こういった人々に
効果が得られるようにしました -
13:05 - 13:09また私たちは変化を観察するにあたり
-
13:09 - 13:11彼らの日常生活のみならず
-
13:11 - 13:14最もストレスの多い状況においても
どうなるかを追跡しました -
13:14 - 13:16何故この試みをするかというと?
-
13:16 - 13:19例えば期末試験の時期の学生にも
利用してほしいですし -
13:19 - 13:23税申告で繁忙期の会計士や
-
13:23 - 13:25配備される兵士や海兵隊員にも
実践してほしいからです -
13:26 - 13:27なぜでしょうか?
-
13:27 - 13:28このような状況で
-
13:28 - 13:31ストレスや気が散ることにより
-
13:31 - 13:34彼らの注意が
最も影響されやすいからです -
13:34 - 13:35そして こういった状況においてこそ
-
13:35 - 13:38彼らの注意を最大に高め
-
13:38 - 13:39パフォーマンスを高めてほしいからです
-
13:39 - 13:41私たちの研究では
-
13:41 - 13:44彼らに 一連の
注意に関するテストを受けてもらいます -
13:44 - 13:47ストレスの高い時期の始まりに
彼らの注意を記録し -
13:47 - 13:502か月後また記録することで
-
13:50 - 13:52違いがあるかを見ようとします
-
13:52 - 13:55マインドフルネスの訓練によって
改善があったかどうか -
13:55 - 13:57ストレスの高い時期に
-
13:57 - 13:59注意が途切れることを
防ぐことができるか -
14:00 - 14:02そしてこれが結果です
-
14:02 - 14:03ストレスの高い期間では
-
14:03 - 14:06もし私たちが何もしなければ
-
14:06 - 14:07実際に注意は弱まります
-
14:07 - 14:11特にストレス期の終わりには
悪化しています -
14:11 - 14:15しかしマインドフルネスの訓練を実施した場合
これを予防することができます -
14:15 - 14:18訓練を実施すると
高いストレス下でも -
14:18 - 14:20他のグループと同様 安定していました
-
14:20 - 14:22そしてもっと素晴らしいことに
-
14:22 - 14:24もし人々が訓練を継続して
-
14:24 - 14:26例えば8週間続けて
-
14:26 - 14:30毎日のマインドフルネスの訓練を
完璧に実行すると -
14:30 - 14:34現在のありのままの自分であることを
学ぶことができ -
14:34 - 14:38ストレスの高い中にあっても
時と共に改善します -
14:38 - 14:41そしてこの最後の点に気づくことが
実は重要なのです -
14:41 - 14:43なぜなら
それによって -
14:43 - 14:47マインドフルネスの訓練が
身体トレーニングに似ており -
14:47 - 14:49やらなければ効果がないと
わかるからです -
14:49 - 14:52一方で
マインドフルネスを実践すれば -
14:52 - 14:54やればやるほど
効果があります -
14:55 - 14:59ここで
ジェフ・デイヴィス大尉の話に戻ります -
14:59 - 15:01冒頭お話ししたように
-
15:01 - 15:04彼の部下の海兵隊員が
私たちが提供した -
15:04 - 15:07マインドフルネス訓練の
最初の参加者でした -
15:08 - 15:11とても嬉しいことに
まさにこのパターンを示しました -
15:11 - 15:13彼らがイラクに派兵される直前に
-
15:13 - 15:15マインドフルネスの訓練を
実施しました -
15:15 - 15:18帰還したとき デイヴィス大尉は
こう言いました -
15:18 - 15:21いま感じていることは
マインドフルネスの成果だ と -
15:22 - 15:25彼によると 前回と違い
-
15:25 - 15:28今回の派兵から戻ってきたとき
彼らの意識には 現実感があり -
15:29 - 15:30洞察力を持ち
-
15:30 - 15:32前回ほど受け身ではありませんでした
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15:32 - 15:34そして時には
ともに働く人同士 互いに -
15:35 - 15:37前回より
もっと思いやりを持ちました -
15:37 - 15:39彼はいろんな言い方で
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15:39 - 15:41私たちの提供した
マインドフルネスの訓練が -
15:41 - 15:43とても役に立ち
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15:43 - 15:47心的外傷後ストレス障害を
予防したり -
15:47 - 15:50逆に心的外傷を受けたあとに
成長できたと言いました -
15:50 - 15:52我々には大変説得力がありました
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15:53 - 15:56そのあとも
デイヴィス大尉と私はー -
15:56 - 15:58ちなみにこれは10年ほど前の
2008年だったのですがー -
15:58 - 16:00ずっと連絡を取り続けています
-
16:00 - 16:04そして彼自身は
マインドフルネスの実践を -
16:04 - 16:05毎日継続しました
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16:06 - 16:08彼は少佐に昇進し
-
16:08 - 16:11そして海兵隊を退役しました
-
16:12 - 16:16そのあと離婚して
再婚し -
16:16 - 16:17子供ができ
MBAを取りました -
16:18 - 16:22そしてこういった 人生における
挑戦や転機 喜びを経験する間も -
16:22 - 16:25マインドフルネスの訓練を
継続していたのです -
16:25 - 16:29運命の定めか 数か月前
-
16:29 - 16:34デイヴィス大佐は46歳で
広範囲の心臓梗塞に襲われました -
16:35 - 16:37そして彼は数週間前に
私に連絡をくれました -
16:38 - 16:41彼は言いましたー
「言いたいことがあるんです -
16:41 - 16:45私の医者は私の心臓を救いました
-
16:45 - 16:48しかしマインドフルネスが
私の命を救いました -
16:48 - 16:51救急車を呼ぼうという
はっきりした心の状態があったから -
16:51 - 16:55病院に運ばれることができました」
-
16:55 - 17:00はっきりとした心を持って
恐怖と不安の中でも -
17:00 - 17:02その状態を保てたことが
-
17:02 - 17:05彼によると
マインドフルネスの成果でした -
17:05 - 17:08私は彼が無事であったことに
ほっとするとともに -
17:08 - 17:13彼が自分の注意を変えられたことを知り
本当に勇気づけられました -
17:13 - 17:17彼はかつて
とてもひどいボスである注意システムを持ち -
17:17 - 17:20あやうく橋から転落するところでしたが
-
17:20 - 17:23いま 彼のボスは素晴らしいリーダーとして
彼を導き -
17:23 - 17:24彼の命を救いました
-
17:25 - 17:29最後にみなさんに
行動を呼びかけたいと思います -
17:29 - 17:30こちらです
-
17:30 - 17:33あなたの注意に
注意を向けてください -
17:34 - 17:35いいですか?
-
17:35 - 17:37あなたの注意に
注意を向けてください -
17:37 - 17:42さまよう心を鎮めるために
-
17:42 - 17:46日々の健康維持の取り組みの
一部としてマインドフルネスを行い -
17:46 - 17:49あなたの注意を
人生における頼れるガイドにしてください -
17:50 - 17:51ありがとうございました
-
17:51 - 17:55(拍手)
- Title:
- さまよう心を鎮めるには
- Speaker:
- アミシ・ジャー
- Description:
-
アミシ・ジャーは、私たちがどのように注意を払うか、つまり、脳が常に受信している情報の流れから、重要なものを選び取るプロセスについて、研究しています。外部からの妨害(ストレスなど)と内部からの動揺(気が散ることなど)は、ともに私たちの注意力を弱める、とジャーは説明します。しかし簡単な方法で、注意力を増強させることが可能です。ジャーは、「あなたの注意に注意を向けなさい」と言っています。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 18:08
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Masaki Yanagishita accepted Japanese subtitles for How to tame your wandering mind | ||
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Shoko Ogasawara edited Japanese subtitles for How to tame your wandering mind | ||
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