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オルフェウスとエウリュディケの悲劇の神話 ― ブレンダン・ペルシュー

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    誰もがうらやむ結婚だと
    結婚式の招待客たちは思いました
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    花婿はオルフェウス
    偉大な詩人で 音楽家です
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    花嫁はエウリュディケ
    木の精です
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    誰もが認める 純粋に 深く
    愛し合うカップルでした
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    突然 エウリュディケはよろめくと
    地面に倒れました
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    オルフェウスが駆け寄ったときには
    もう息を引き取っていて
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    彼女を噛んだ毒蛇が
    滑るようにして茂みの中へ逃げて行きました
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    エウリュディケの葬式が終わり
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    この世にいては抑えられない
    悲しみに襲われたオルフェウスは
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    愛する人を助け出すため
    死者の世界へ行くことに決めました
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    そこは生きて帰った者が
    いない場所です
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    黄泉の国の入り口に辿り着くと
    オルフェスは竪琴を鳴らし始めました
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    音楽のあまりの美しさに
    三つ頭の番犬 ケルベロスは寝付いてしまい
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    オルフェウスを通しました
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    死者の魂を運ぶ役目を担う
    スティックス川の渡し守カロンは
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    音楽に感動し 渡し賃を要求することなく
    オルフェウスを乗せていきました
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    死者の世界の王と女王である
    ハデスとペルセポネの
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    宮殿に辿り着くと
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    彼は歌い始めました
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    エウリュディケへの愛を歌い
    彼女はあまりにも早く亡くなったと訴えました
  • 1:30 - 1:32
    「すべての命ある者と違わず
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    いずれ彼女が 死者の世界で
    永遠に暮らす日が来るのなら
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    ハデス様 もう何年か地上の世界で
    生きることをお許しいただけませんか?」
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    オルフェウスが歌い終えたとき
    黄泉の国中が静まり返っていました
  • 1:46 - 1:49
    シーシュポスは丘の上へと
    岩を転がす作業をやめ
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    タンタロスは 飲むことを禁じられた水に
    手を出そうともせず
  • 1:53 - 1:58
    凶暴な復讐の女神エリーニュスたちでさえ
    涙を流していました
  • 1:58 - 2:03
    ハデスとペルセポネは オルフェウスの願いを
    聞き入れましたが 1つの条件を付けました
  • 2:03 - 2:06
    黄泉の国から登って帰る時に
  • 2:06 - 2:10
    後ろについてくるエウリュディケを
    決して振り返ってはならず
  • 2:10 - 2:15
    もし振り向いたら 彼女が
    死者の世界から永遠に戻ることはないと
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    オルフェウスは登り始めました
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    一歩進むごとに
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    エウリュディケがいるのかどうか
    ますます心配になってきました
  • 2:23 - 2:26
    気配が無く
    足音さえしません
  • 2:26 - 2:30
    ついに黄泉の国から脱する直前
  • 2:30 - 2:32
    眩しい日の光が見えたとき
  • 2:32 - 2:35
    彼は誘惑に負けてしまいました
  • 2:35 - 2:39
    オルフェウスは黄泉の国へ
    戻ろうとしましたが 許されませんでした
  • 2:39 - 2:42
    エウリュディケと
    離れ離れになったオルフェウスは
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    もう他の女性を
    愛さないと誓い
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    その代わりに 木立に座り
    恋人たちの歌を歌いました
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    ゼウスの命により 神々に
    酒を運ぶ美少年 ガニュメデス
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    父親を愛したが故に罰せられた
    ミュラー
  • 2:59 - 3:03
    象牙に彫った理想の女性が
    生を与えられるまで
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    ヴィーナスに祈った
    ピグマリオン
  • 3:07 - 3:10
    そして愛する美少年 アドーニスを
  • 3:10 - 3:13
    猪に殺されたヴィーナス
  • 3:13 - 3:16
    まるでオルフェウス自身の
    愛と悲しみが
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    彼に神々や人々の心を
    覗かせたかのようでした
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    しかし ある者たちには
    詩だけでは十分でありませんでした
  • 3:25 - 3:27
    マイナデスという
    荒くれ女たちは
  • 3:27 - 3:32
    かくも美しく愛を歌う詩人が
    自分たちを愛さないということに
  • 3:32 - 3:34
    我慢がなりませんでした
  • 3:34 - 3:39
    彼女たちの妬みは 怒りを呼び
    哀れなオルフェウスを殺めたのです
  • 3:39 - 3:42
    自然の歌い手である鳥たちは
    オルフェウスの死を嘆き悲しみ
  • 3:42 - 3:46
    川は せせらぎの音楽で
    嘆きを表しました
  • 3:46 - 3:49
    この世から 2つの
    偉大な魂が消えました
  • 3:49 - 3:53
    オルフェウスとエウリュディケは
    お互いを深く愛し合っていたため
  • 3:53 - 3:59
    引き裂かれたオルフェウスには
    あらゆる恋人たちの痛みと喜びがわかり
  • 3:59 - 4:03
    そして恋愛詩という
    新しい芸術が誕生したのです
  • 4:03 - 4:09
    この世が嘆いている一方 オルフェウスは
    黄泉の国でやすらぎと伴侶を見つけました
  • 4:09 - 4:15
    そこで彼は 今もなおスティックス川の畔を
    エウリュディケと共に歩いています
  • 4:15 - 4:17
    時には 横に並んで
  • 4:17 - 4:19
    時には 彼女が先導し
  • 4:19 - 4:24
    時には 彼がリードして
    好きなだけ振り向いています
Title:
オルフェウスとエウリュディケの悲劇の神話 ― ブレンダン・ペルシュー
Description:

最も偉大な詩人で音楽家のオルフェウスと、木の精エウリュディケの結婚は、これ以上ない完璧な番ができると思わせました。ふたりが深く愛し合っていることは誰の目にも明らかでした。結婚式がエウリュディケの突然の死で幕を閉じたとき、オルフェウスは、愛する人を取り戻すべく、黄泉の国へ行くことを決意します・・・。ブレンダン・ペルシューが、オルフェウスとエウリュディケの悲劇の神話を語ります。

講師:ブレンダン・ペルシュー
アニメーション:アントン・ボガティー

*このビデオの教材:https://ed.ted.com/lessons/the-tragic-myth-of-orpheus-and-eurydice-brendan-pelsue

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TED-Ed
Duration:
04:42

Japanese subtitles

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