火山が噴火する原因は?/スティーブン・アンダーソン
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0:07 - 0:121942年2月 メキシコで農業を営む
ディオニシオ・プリードは -
0:12 - 0:16所有するトウモロコシ畑の方から
雷の音が聞こえた気がしました -
0:16 - 0:20しかし 雷鳴は空からではなく
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0:20 - 0:25ガスや岩石が噴出し 煙が立ち込める
地割れから轟いていたのです -
0:25 - 0:30この地割れは 後にパリクティン火山として
知られるようになります -
0:30 - 0:37その後9か月かけて溶岩と火山灰が
200平方キロメートルを覆いました -
0:37 - 0:39しかし この新たな火山はどこから来て
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0:39 - 0:43何がきっかけで予期せぬ噴火が
起こったのでしょうか -
0:43 - 0:47どんな火山の話もマグマで始まります
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0:47 - 0:51多くの場合 海水がマントルに浸透し
層の融点を下げる場所で -
0:51 - 0:56岩石が溶け マグマが作られます
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0:56 - 1:00マグマは一般的に
地球の表面下に残っていますが -
1:00 - 1:04それは微妙なバランスを保つ
3つの地質学的要因のおかげです -
1:04 - 1:07まず1つ目は「静岩圧」で
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1:07 - 1:12マグマを押し下げようとする
地殻の重さのことです -
1:12 - 1:17これに対し 2つ目の要因
「マグマの圧力」が押し返します -
1:17 - 1:20この2つの圧力の拮抗により
緊張が高まるのが3つ目の要因― -
1:20 - 1:24つまり「地殻の岩石強度」です
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1:24 - 1:27通常 マグマを地下に
とどめておくのに十分な -
1:27 - 1:29強度と重さを岩石は有しています
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1:29 - 1:35しかし均衡が破られた時
爆発的な結果が もたらされるのです -
1:35 - 1:37最も一般的な噴火の原因の1つに
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1:37 - 1:40マグマの圧力の上昇が挙げられます
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1:40 - 1:44マグマは様々な
元素や化合物を含んでおり -
1:44 - 1:47それらの多くが 溶融した岩石に
溶け込んでいます -
1:47 - 1:53しかし 水や硫黄のような物質の
濃度が高まると もはや溶解せず -
1:53 - 1:57代わりに高圧の気泡を形作ります
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1:57 - 1:59そして地表に到達すると
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1:59 - 2:02弾丸が発射されるように
気泡が弾けます -
2:02 - 2:06何百万もの気泡が
同時に爆発する時 -
2:06 - 2:10そのエネルギーにより
灰の柱となって成層圏へ送られます -
2:10 - 2:15しかし 破裂する前に気泡は
振ったソーダの二酸化炭素のように働きます -
2:15 - 2:18気泡が含まれると
マグマの密度が低くなり -
2:18 - 2:23地殻を通り 突き上げようとする
浮力が増すのです -
2:23 - 2:27メキシコのパリクティン火山も
こうした過程を経て噴火したと -
2:27 - 2:30多くの地質学者が考えています
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2:30 - 2:34こうした浮力を作用させる気泡の原因として
2つの自然要因が知られています -
2:34 - 2:37まず 地下深部で新たに発生したマグマが
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2:37 - 2:41ガスを含んだ成分を運び
混合物に加わる場合 -
2:41 - 2:45そして マグマが冷却し始める時に
気泡が作られる場合です -
2:45 - 2:50溶融状態の時 マグマには
ガスと溶けた鉱物が混ざり合っています -
2:50 - 2:56しかし マグマが固結するにつれ
一部の鉱物は凝固し結晶化します -
2:56 - 3:00この過程に
溶解しているガスは含まれず -
3:00 - 3:06爆発性のある気泡を作る成分の
濃度が高まるのです -
3:06 - 3:10全ての噴火が
マグマの圧力によるものとは限りません -
3:10 - 3:15上層部の岩石の重さが危険なほど低くなり
噴火が起こることもあり得ます -
3:15 - 3:20地滑りによりマグマだまり上部の岩石が
大量に取り除かれ -
3:20 - 3:25静岩圧が下がることで
一瞬にして噴火が発生することもあるのです -
3:25 - 3:28この過程は「除荷作用」として知られ
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3:28 - 3:31数々の噴火の原因になっています
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3:31 - 3:361980年のセント・へレンズ山の
突然の噴火もそうです -
3:36 - 3:39しかし 除荷作用は
長い時間をかけて起こることもあり -
3:39 - 3:42その原因には
浸食や氷河の融解が挙げられます -
3:42 - 3:47事実 気候変動による氷河の融解で
火山活動が増えるかもしれないと -
3:47 - 3:50多くの地質学者が危惧しているのです
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3:50 - 3:54最後に マグマを抑えるのに十分な程
岩石層の強度が失われた時にも -
3:54 - 3:57噴火は起こり得ます
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3:57 - 4:00マグマから放出される酸性ガスや熱により
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4:00 - 4:05「熱水変質」という過程を通し 岩盤が劣化
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4:05 - 4:08硬い石が 徐々に柔らかい粘土に
軟質化するのです -
4:08 - 4:12地殻変動によっても
岩石層は弱まり得ます -
4:12 - 4:17地震により亀裂が入ることで
マグマが上部に貫入し -
4:17 - 4:20地殻が薄く伸ばされるのです
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4:20 - 4:23これは大陸プレート同士が
互いに離れるときに起こります -
4:23 - 4:26残念ながら 噴火の原因を知っても
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4:26 - 4:29噴火の予測が簡単になる
わけではありません -
4:29 - 4:31科学者は
地殻の強度と重さは -
4:31 - 4:33概測できますが
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4:33 - 4:36マグマだまりの深さと熱が
障害となるため -
4:36 - 4:40マグマの圧力の変化の測定は
非常に困難です -
4:40 - 4:44しかし火山学者は
岩石からなる地形の測定を制するために -
4:44 - 4:47新しい技術を探求し続けています
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4:47 - 4:50サーマルイメージング技術の進歩により
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4:50 - 4:52科学者は地下のホットスポットを
探知できるようになりました -
4:52 - 4:56スペクトロメータにより
マグマから分離するガスの分析が可能になり -
4:56 - 5:02レーザーにより火山の輪郭へのマグマの影響を
正確に追跡することができるようになりました -
5:02 - 5:07こうした技術により
不安定な火道や爆発的な噴火に対し -
5:07 - 5:09理解が深まるといいですね
- Title:
- 火山が噴火する原因は?/スティーブン・アンダーソン
- Speaker:
- スティーブ・アンダーソン
- Description:
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1942年2月、メキシコで農業を営むディオニシオ・プリードは、所有するトウモロコシ畑の方から雷の音が聞こえた気がしました。しかし、雷鳴は空からではなく、ガスや岩が噴出し煙が立ち込める地割れから鳴っていたのです。この地割れは、後にパリクティン火山として知られるようになりますが、この新たな火山はどこから来て何がきっかけで噴火が起こったのでしょうか。スティーブン・アンダーソンが掘り下げます。
講師:スティーブン・アンダーソン
監督:Cabong Studios*このビデオの教材:https://ed.ted.com/lessons/what-makes-volcanoes-erupt-steven-anderson
- Video Language:
- English
- Team:
closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 05:10
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