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食虫植物の野蛮な世界 ― ケニー・クーガン

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    こちらの6匹は
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    今から 一風変わった死に方をしますが
    彼らはまだ 知る由もありません
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    彼らは一匹ずつ
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    見事な捕食芸を披露する…
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    食虫植物の餌食になります
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    世界中で 600種以上の植物は
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    その栄養分を 一般的な補給源である
    日光 水分 土に加えて
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    昆虫 微生物 そして なんとカエルや
    ネズミからも 補っています
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    科学者によると
    植物の食虫性の獲得は
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    この地球上で少なくとも6回
    別々に発生していて
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    植物にとって
    食虫という適応は
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    大きな利点になるのではないか
    と考えられています
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    食虫植物は
    植物にとって重要な栄養分である
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    窒素 リン カリウムが不足する
    強酸性土壌に生育しています
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    このように厳しい環境では
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    獲物をおびき寄せ 捉え
    消化できる植物の方が
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    栄養源は土壌だけ
    という植物よりも有利です
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    嚢状葉植物が覇権を握る
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    およそ 生命活動に適さない
    沼を見てみましょう
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    水差し型の嚢状葉の鮮やかな色と
    魅惑的な香りに引き寄せられたハエは
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    近づいて 蜜を吸います
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    しかし この嚢状葉の蜜には
    コニインという
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    昆虫にとっては強い麻酔作用のある
    成分が含まれています
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    コニインが効き始めると
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    ハエの動きは鈍くなり
    つまずいて 漏斗の底の
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    液体の中へ落ち込んで
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    溺れてしまいます
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    液体中の酵素と細菌が
    ハエをゆっくり分解して
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    植物が葉から吸収できる大きさに
    非常に細かく溶かしていきます
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    ときおり
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    大きめな獲物も 嚢状葉の
    致命的な漏斗に転げ落ちます
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    2匹目の犠牲者は
    ねばねばしたモウセンゴケと対決します
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    モウセンゴケの小さな葉からは
    粘度の高い粘液が分泌されます
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    アリは このべたつく液体に
    たちまち囚われてしまいます
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    アリは もがくうちに
    酵素によって分解され始めます
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    特殊な触毛が アリの動きを
    察知して 巻き付き
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    窒息させるように
    締め上げていきます
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    アリが窒息すると―
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    窒息には1時間もかかりませんが―
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    触毛が再び開かれて
    次の犠牲者を待ち構えます
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    これで2匹
    あと4匹です
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    次の標的は ゲンリセアの
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    地中の螺旋のなかで
    生命を終えます
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    この生物は エサを求めて 隙間から
    根のようなものに入ります
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    しかし 毛だらけの迷路の中で
    すぐに迷ってしまいます
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    内向きに曲がった毛によって
    脱出を阻まれ
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    誘導された先の合流部は
    消化酵素が入っていて
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    酸素が致命的に少ない空間です
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    近くの池の
    濁った水の中では
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    オタマジャクシが 知らず知らず
    タヌキモの方向に泳いでいきます
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    タヌキモは 最も敏捷な
    食虫植物です
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    オタマジャクシは タヌキモの
    「毛」に触ると
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    数ミリ秒以内に
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    はねぶたが開き
    オタマジャクシを吸い込みます
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    体の半分だけ囚われた
    オタマジャクシは
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    自由になろうと
    もがく一方で
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    植物に取り込まれた部分は
    消化されていきます
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    その先数時間にわたって
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    オタマジャクシのもがきは
    植物の捕食行動を誘引し
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    その度に 植物の中に
    どんどん取り込まれ
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    生きたまま 少しずつ
    消化されていきます
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    さて こちらの甲虫は
    甘い香りの蜜にうっとりしています
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    蜜の出どころに
    どんどん近づいた甲虫は
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    世界で最も有名な食虫植物の
    葉に停まってしまいます
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    葉の表面に生える細かい毛が
    虫の着地を感知して
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    ハエトリグサの口が
    ぱちんと閉まります
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    葉のトゲが噛み合って
    虫の運命が定まります
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    一旦閉じると
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    葉は 外付けの胃のような働きをし
    昆虫の軟組織を消化します
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    数日後 葉が再び開く時には
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    昆虫の外骨格しか
    残っていません
  • 4:15 - 4:19
    最後まで生き残った
    カゲロウを見てみましょう
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    ムシトリスミレに近づくと
  • 4:22 - 4:27
    カゲロウは 球状の粘ついた液体よりも
    高いところで合図する花に向かいます
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    カゲロウは 花びらに降り立ち
    蜜を吸って 無傷で飛びだちます
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    花の長い茎は 特定の昆虫を
    捕食器官から遠ざけることで
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    授粉する昆虫を ただの獲物と
    区別することができます
  • 4:42 - 4:47
    こうして カゲロウは
    末長く 実りの多い人生を―
  • 4:47 - 4:48
    おっと
Title:
食虫植物の野蛮な世界 ― ケニー・クーガン
Speaker:
ケニー・クーガン
Description:

世界中で600種以上の植物は、栄養分を一般的な補給源である日光、水分、土から栄養に加えて、昆虫、カエル、そしてなんとネズミからも補っています。ハエやオタマジャクシ、甲虫は、食虫植物の見事な捕食芸の餌食となります。食虫植物とはなんなのでしょうか?どのように獲物を捕えるのでしょうか? 肉食の奇術師たちの世界にケニー・クーガンが飛び込みます。

講師:ケニー・クーガン、監督:リサ・ラブラチオ
このビデオの教材 :https://ed.ted.com/lessons/the-wild-world-of-flesh-eating-plants-kenny-coogan

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TED-Ed
Duration:
04:50

Japanese subtitles

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