トゥレット症候群とはどんなものか、そして音楽によってどうやって救われたのか
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0:01 - 0:04どんな感じなのか
ちょっと想像してみて下さい -
0:04 - 0:092分間ずっと
左腕がバタバタと絶え間なく動き -
0:09 - 0:12目が絶えずクルクルと回り
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0:12 - 0:14顎にあまりに
きつく力が入るので -
0:14 - 0:17歯が折れそうになる事を―
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0:17 - 0:18そして10秒毎に
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0:18 - 0:23大きくて かん高い叫び声が
どうしても 出てしまうのです -
0:23 - 0:24(チック)
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0:25 - 0:29そうやって 私は幼い6歳の頃から
目の覚めている間 -
0:29 - 0:32毎日毎日生きてきました
-
0:32 - 0:33(チック)
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0:33 - 0:35これは 私の病気の症状の
わずか数例に過ぎません -
0:36 - 0:40こうした症状が出現して 私の生活は
文字通り一晩で変わりました -
0:40 - 0:45もはや 学校に行ったり 友人と会ったり
外食すら出来なくなりました -
0:45 - 0:49チックが その場にいる皆の
注目の的となってしまうからです -
0:50 - 0:52治療法を探して
私達はニューヨークへ飛びました -
0:52 - 0:56両親に見つけられる最高の
小児神経心理学者に会う為です -
0:57 - 0:59(チック)
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1:00 - 1:03しかし医師は 私達が望んでいた
単純な治療法を示してはくれませんでした -
1:04 - 1:08そうではなく 私が不治の神経疾患である
という診断を下しました -
1:08 - 1:10トゥレット症候群です
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1:11 - 1:14しばしば 薬物は
多くの治療過程において -
1:14 - 1:16必須で重要な部分となり得るのですが
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1:16 - 1:19私の場合 薬物は
症状を悪化させるだけでした -
1:20 - 1:22ある薬を飲んで
車椅子に乗る羽目になりました -
1:22 - 1:26両脚の感覚が全くなくなり
動かす事が出来なくなったからです -
1:27 - 1:29別の薬を飲むと
幻覚症状が出ました -
1:29 - 1:32緑色の人達が私を追いかけ
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1:32 - 1:35沸騰した鍋に私を入れ
スープにして飲むぞと脅すのです -
1:35 - 1:36本当に恐ろしかったです
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1:37 - 1:38次から次へと薬を試しました
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1:38 - 1:42苦痛の軽減をもたらす
何かを見つける為です -
1:42 - 1:45しかし どの試みも ただ病を
悪化させるだけに終わりました -
1:47 - 1:522013年に於ける
アメリカ国内だけでの -
1:52 - 1:57神経疾患や精神疾患を治療する為の
処方薬の消費は -
1:57 - 2:01年間 約890億ドルと
推定されています -
2:02 - 2:05しかし こんな病気を
高い金額を払わず 副作用なしで -
2:05 - 2:09治療する方法があると
想像してみて下さい -
2:09 - 2:13一日にどれだけ音楽を体験するか
医師が「処方」するとしたらどうでしょう -
2:14 - 2:18今日はここで皆さんに
私の音楽の個人的な体験と -
2:18 - 2:22神経疾患に対して持つ音楽の効果を
お伝えしたいと思います -
2:22 - 2:23(チック)
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2:24 - 2:26トゥレット症候群は基本的に
チックとして知られる -
2:26 - 2:28不随意運動や音声が 断続的に
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2:28 - 2:30生じるものです
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2:30 - 2:34私が思うに トゥレット症候群とは
どんなものかを一番良く表すものは -
2:34 - 2:37きっと皆さんにとっては
非常に身近な -
2:37 - 2:38しゃっくりだと思います
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2:39 - 2:41しゃっくりを止めようと
してみて下さい -
2:41 - 2:44息を止めて10数えたり
水をコップの逆の縁から飲むのですが -
2:44 - 2:48感覚が過ぎ去り
しゃっくりが自然に止まるまで -
2:48 - 2:50ただ何もなす術はありません
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2:51 - 2:55私はよく チックの発作の後
疲れ切り 心も折れて -
2:55 - 2:57寝室の床に横になりました
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2:57 - 2:59(チック)
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2:59 - 3:03同様に気落ちした母は
音楽を流して私と自分自身を -
3:03 - 3:05慰めていたものです
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3:05 - 3:08母は 私達の痛む心を慰める為に
静かな音楽を 聴かせてくれました -
3:09 - 3:102人は一緒に床に横になり
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3:10 - 3:13ドラムのビートに合わせて
気持ちを高めました -
3:13 - 3:16リズムやメロディーが
展開するにつれ -
3:16 - 3:19私達の気分は高揚し
気持ちは軽くなり -
3:19 - 3:21元気を取り戻す事が
出来たのです -
3:21 - 3:23(チック)
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3:24 - 3:28間もなく むしろ知らない内に
私はこの新発見の薬の中毒になりました -
3:29 - 3:33自分が哀しみと自己憐憫の発作に
陥ったと気が付くと -
3:33 - 3:35私はピアノの88鍵盤のもとに
走ったものです -
3:35 - 3:40その鍵盤の1個1個が奏でる
メロディーやリズムが即座に私を -
3:40 - 3:41解放してくれると知ったからです
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3:42 - 3:45当時は 音楽がどれだけ自分を
助けてくれているか 分かりませんでした -
3:45 - 3:47それは単に自動的に
やっていた事でした -
3:48 - 3:51歌を作った時は 誰かを
感動させようとは思っていませんでした -
3:51 - 3:52ただの息抜きだったのです
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3:53 - 3:56しかし演奏すればするほど
出てくる症状は少なくなり -
3:56 - 3:58発作の強度は弱まりました
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3:58 - 4:02そこでどうやって 歌が私の症状を
緩和しているのか 知りたくなりました -
4:02 - 4:07音楽が 医学に寄与する
他の例があるのかなと思い -
4:08 - 4:09調べ始めました
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4:11 - 4:14大きな成功を収めた米女性議員で
頭部に銃撃を受けた -
4:14 - 4:16ガブリエル・ギフォーズを
見つけました -
4:17 - 4:19彼女は話す能力を失いました
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4:19 - 4:22話す能力と歌う能力は
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4:22 - 4:24脳の別の部分にあるので
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4:24 - 4:28医師は 彼女の治療に
音楽療法士を連れて来ました -
4:28 - 4:30療法士は 彼女の考えを
歌うようにと言ったのです -
4:30 - 4:32彼女は話す事が
出来なかったからです -
4:32 - 4:34そしてこの技術を通して
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4:34 - 4:37女性議員は 遂に演説が
再び 出来るようになりました -
4:38 - 4:40音楽は ギフォーズを
癒す手助けをしたのです -
4:42 - 4:46科学者は 音楽が
オキシトシンとして知られる自然の鎮痛剤と -
4:46 - 4:47快感を与える化学物質である
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4:47 - 4:50ドーパミンを脳から放出させる事を
発見しました -
4:50 - 4:52ドーパミンは 神経系の健康に必須であり
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4:52 - 4:55健康な感情の動きに 強く影響します
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4:55 - 5:01音楽は血流を刺激し 心拍数、呼吸数
脈拍数にも影響します -
5:01 - 5:04それに加えて 音楽は私達の
血中コルチゾール濃度を低下させ -
5:04 - 5:06それで不安を軽減させるのです
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5:06 - 5:09それは 神経症状にとって
共通の刺激剤です -
5:10 - 5:14私達は人生で皆 神経疾患を持つ人と
出会うことになるでしょう -
5:15 - 5:17それは 家族の一員でないにしても
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5:17 - 5:18(チック)
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5:18 - 5:20友人や同僚である
可能性もあります -
5:21 - 5:23このメッセージを広める
手伝いをしてください -
5:23 - 5:28音楽は 私達の生活に希望を持たせ
私達を 内側から癒すのです -
5:29 - 5:30いまだにトゥレット症候群ですが
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5:30 - 5:33毎日、毎時間 その症状と
向き合っています -
5:33 - 5:35この先も一生 その症状と
付き合うことでしょう -
5:35 - 5:39その為 しょっちゅう教室から
退出しなければなりません -
5:39 - 5:41私のチックは 極めて人の気を散らす
可能性があるからです -
5:42 - 5:45時々 無意識に瞬きする時
向いに座った男の子が -
5:45 - 5:48自分に気があると勘違いするのです
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5:48 - 5:49本当は違うのに です
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5:49 - 5:50(笑)
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5:50 - 5:54こう言わなくちゃなりません
「ごめんね 気がある訳じゃないのよ」 -
5:54 - 5:56しかし 最も驚くべき事は
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5:56 - 6:01歌ったり 演奏したり
音楽を聴いていると -
6:01 - 6:02チックは起きないのです
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6:03 - 6:07私は何度も 何千人の人達が
私を見ているという -
6:07 - 6:09かなりストレスの多い状況で
ステージに立ってきました -
6:09 - 6:12演奏の前には
チックが起きるのですが -
6:12 - 6:13(チック)
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6:13 - 6:16音楽が始まるとチックは
出なくなります -
6:18 - 6:23だから 歌詞を書き 曲を作ったのは
私自身かもしれませんが -
6:23 - 6:27本当のところは 私を作ってくれたのは
音楽だったのだと気づいたのです -
6:28 - 6:29ありがとうございました
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6:29 - 6:33(拍手)
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6:38 - 6:40(チック)
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6:41 - 6:45(音楽)
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7:10 - 7:14(歌)仮面を早く外し過ぎたのね
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7:14 - 7:17あなたがいたから
でも いなくなってしまった -
7:17 - 7:21あなたに全てを見せてしまった
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7:21 - 7:24引き伸ばしておくべきだったのに
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7:24 - 7:31ちょっと自信がなくなる度に
仮面を付けていたのよ -
7:31 - 7:37私の心が真っ二つに裂けるまで
背伸びしていたの -
7:39 - 7:46あなたには
ありのままの私を知って欲しかった -
7:46 - 7:49そして真剣に向き合って欲しかった
-
7:51 - 7:53でももう
-
7:53 - 7:56あなたを愛してはいない
愛してはいない -
7:56 - 7:59愛していないの
-
7:59 - 8:01信じられると思っていたの
-
8:02 - 8:06でも私と 私の仮面を置いて
あなたは去っていった -
8:06 - 8:09あなたを愛してはいない
愛してはいない -
8:09 - 8:12愛していないの
-
8:18 - 8:21今はただ
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8:21 - 8:25仮面を早く外し過ぎたのね
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8:25 - 8:28外すと あなたは悲鳴をあげたわ
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8:28 - 8:32こんなの聞いてない とあなたは言った
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8:32 - 8:35そして あっけなく終わってしまった
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8:35 - 8:42多分 今度の痛みは今までより
もっと辛いと思うわ -
8:42 - 8:47この胸の痛みは今までより
ちょっとだけ辛いの -
8:47 - 8:49ちょっとだけ
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8:50 - 8:55ありのままの私を知って欲しかった
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8:57 - 8:59真剣に向き合って欲しかった
-
9:02 - 9:03でももう
-
9:03 - 9:06あなたを愛してはいない
-
9:06 - 9:09愛していないの
-
9:10 - 9:12信じられると思っていたの
-
9:12 - 9:17でも 私と 私の仮面を置いて
あなたは去っていった -
9:17 - 9:20あなたを愛してはいない
愛してはいない -
9:20 - 9:23愛していないの
-
9:30 - 9:33今はもう
-
9:33 - 9:39(拍手)
- Title:
- トゥレット症候群とはどんなものか、そして音楽によってどうやって救われたのか
- Speaker:
- エッシャ・アルワニ
- Description:
-
エッシャ・アルワニは、6歳の時トゥレット症候群だと診断された後すぐに歌を創作し始めました。そして彼女は驚くべき事に気づきました。音楽を演奏する時には、自分の無意識に起こるチックが突然出なくなるのです。アルワニが音楽の力を探求し自身のピアノバラード『I’m not loving you(My Mask)』の神秘的で奥深い演奏で聴衆を楽しませている様子を見てみましょう。
- Video Language:
- English
- Team:
closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 09:55
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Riaki Ponist approved Japanese subtitles for What it's like to have Tourette's -- and how music gives me back control | |
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Riaki Ponist edited Japanese subtitles for What it's like to have Tourette's -- and how music gives me back control | |
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Riaki Ponist edited Japanese subtitles for What it's like to have Tourette's -- and how music gives me back control | |
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Masaki Yanagishita accepted Japanese subtitles for What it's like to have Tourette's -- and how music gives me back control | |
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Masaki Yanagishita edited Japanese subtitles for What it's like to have Tourette's -- and how music gives me back control | |
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Shoko Takaki edited Japanese subtitles for What it's like to have Tourette's -- and how music gives me back control |