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小さな一歩から食糧生産を改革しよう | ラファエル・スミア | TEDxParis

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    (拍手)
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    2050年 地球上の人口は100億人になり
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    100億人が栄養を
    必要とすることになります
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    今すでに70億人の人口の胃を満たす
    持続的な生産ができない
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    状況にある地上の資源のもとに
    100億人が生活することになるのです
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    少なくとも 今のままの生産方法では
    十分ではなくなるでしょう
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    生きる為に 人間は栄養を必要とします
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    特にたんぱく質です
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    野生の資源は数に限界があり
    捕獲も困難ですから
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    私たちは家畜を育てます
    豚、鶏、魚
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    しかし1キロの魚を養殖するのに
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    餌となる5キロの野生の魚が必要です
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    結果として食餌となる魚の数が
    枯渇してきています
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    鶏を育てる大豆も同様です
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    鶏肉を食べれば食べるほど
    大豆の必要量も増えるのです
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    まず大豆を育てるのに
    森林伐採 アマゾンの森林を伐採します
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    このように
    私たちは食料の生産を増すために
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    多くのエコシステムを破壊しているのです
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    そして 皮肉にも
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    私たちは生み出したもの
    全てを消費する訳ではなく
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    生産された食糧の1/3は
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    消費されることがありません
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    3分の1ですよ
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    私たちはゴミを生み出し
    その過程で地球環境を破壊します
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    なぜ私はこんな話をしているのでしょう?
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    私の兄弟はこの夏 結婚しました
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    彼は私を立会人にしてくれて
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    式の当日 立会人の名前と職業が
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    出席者や新郎新婦の前で
    読み上げられます
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    「ラファエル・スミア 養アブ家」
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    ええ 私はアブを育てています
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    より正確には
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    バイオ廃棄物を昆虫を介して
    資源化して
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    たんぱく質や脂質を生成し
    家畜の飼料や
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    環境に優しい化学物質に
    役立てるのです
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    OK、混乱したでしょう
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    こういうことです
    私は廃棄された食糧を集めて—
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    例えばスーパーから腐ったリンゴ
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    レストランから廃棄された生ゴミ
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    そんなものを集めては
    混ぜ、すり潰し
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    アブの幼虫と一緒に
    バイオリアクターに入れ
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    幼虫は生ゴミや
    腐った食糧が大好きです
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    それぞれね
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    よく肥え育つために食べます
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    十分なたんぱく質や脂質を
    蓄えると
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    彼らは動物の飼料として
    資源になります
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    自然の鶏なら南米で育った
    遺伝子組換え大豆を食べることはありません
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    彼らは虫を食べるんです
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    魚も同じです
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    しかしながら私たちが
    今依存しているのはこのシステムです
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    穀物を育て 家畜に食べさせ
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    全てを収穫し 食糧に変え
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    食べるか捨てるかします
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    虫を育てることで
    これら廃棄された食糧の中の
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    栄養素を再利用できて
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    それを人の食サイクルの中に
    再投入できます
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    終わりがある直線のシステムを
    循環経済へと変えられるのです
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    さて
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    この再利用のスーパーヒーローたちは
    一体誰でしょう?
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    アメリカミズアブ「黒い戦士」です
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    この通り
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    フランスの羽虫ですら
    皆が白いわけではないんです
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    (笑)(拍手)
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    では 足早に虫について学びましょう
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    これは卵を産みます
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    幼虫がこれから生まれます
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    一匹だけならいいですが
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    たくさんいる時は注意!
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    幼虫はたくさん食べ
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    十分食べると
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    さなぎになります
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    さなぎは繭のような形態で
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    このさなぎから数週間で
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    新たなアブが生まれます
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    アブは理想的な家畜なのです
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    まず 無害であり
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    人を刺さない 噛みつかない
    病原菌を媒介しません
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    アブの成虫は食べないので
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    水を飲むか交尾の相手を
    探すかしかしません
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    一生をクラブで過ごすようなものですね
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    (笑)
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    成虫は食べないので
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    ゴミから皿へと細菌を運んだりはしません
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    それから
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    彼らはフランスには
    ごく自然に存在するので
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    ナミテントウのように環境への
    脅威となることはありません
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    最後に最も重要なことは
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    アブは腐食生物だということです
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    彼らは実に多様な生ゴミを食べ
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    消化することができます
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    そして自身は全く廃棄物を出しません
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    排泄物すら肥料として利用できます
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    お分かりですか
    私のアブが完璧だということを!
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    あとは飼うだけ!
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    そして私と同僚のクラインフィンガーは
    そうしました
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    私たちは最初の研究所を
    ロワール=アトランティック県の
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    家畜小屋に作りました
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    そこに完全に密室の
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    人工気象室を作り
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    内部の気温や湿度など諸々を
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    管理できるようにしました
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    これはIKEAの家具の組み立てに
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    四苦八苦していたような
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    私には大変な挑戦でした
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    最初の幼虫を受け取り
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    餌を与え
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    まだかまだかと
    最初のアブの成虫を待ちました
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    完成です!
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    NextAlim研究所産の最初のアブです
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    私の家族や知人は
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    皆心配していました
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    特に祖母はこうでした
    「いつになったら
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    本職を見つけるんだい?」
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    その気持ちはわかります
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    だって私はスーパーのゴミを漁り
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    アブが交尾するのを
    うずうずしながら
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    見つめて過ごしていたんですから
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    それから アブを色々な環境に置いて
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    どう反応するかを観察しました
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    例えばこのアメリカミズアブたちは
    特徴があって
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    食べ終えるとそこから他の場所へ
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    移動してしまいます
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    これは良くもあり悪くもあります
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    良いところは 一匹ずつ幼虫を
    回収しなくて良いこと
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    これはいいですね
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    悪いところは 予期していない時に
    どこかへ行ってしまうこと
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    最初の世代ではこれが起こりました
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    移住をしやすくするため
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    傾斜板を設置しました
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    傾斜板は地面に対し45°に設置しました
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    文献のとおりです
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    翌日 研究所が
    幼虫まみれになっていた時の
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    私たちの顔が想像できるでしょう
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    幼虫たちは 傾斜を伝ってではなく
    直角の壁面を上るという
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    素晴らしいアイデアを
    持っていたのです!
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    まあとにかく
    コロニーは発展して行っていて
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    やがて交尾の回数や 卵の数を
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    最適化したいと思っています
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    その為には他のパラメーターを調整します
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    室温
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    音楽も少し
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    ♪ (バリー・ホワイト)
    My first, My Last, My Everything ♪
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    いや 本当に
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    アブにも音楽がわかるんですって!
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    (笑)
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    アブの養殖に成功したおかげで
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    アブの養殖に成功したおかげで
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    プライベートや 公的なファンドの
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    プライベートや 公的なファンドの
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    両方から投資を受けました
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    両方から投資を受けました
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    総額数百万ユーロにも登ります
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    この資金で より本格的な
    研究所を建て
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    より詳細な実験が
    出来るようになりました
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    なにより最初の養虫(アブ)工場の
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    計画が実行に移せました
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    2017年には
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    毎年1万3千トンの
    有機廃棄物を処理して
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    4千トンの幼虫を生み出す計画です
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    毎年4千トンの幼虫
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    これは ほぼ
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    この2千万倍です
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    それが1つの工場でできるのです!
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    それだけではありません
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    有機廃棄物はフランス全土にあります
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    私たちは廃棄物が発生する場所の
    近くに工場を配置し
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    ローカルにたんぱく質を
    生産するようになります
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    たんぱく質だけでなく
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    有機廃棄物1トンで
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    300キロの肥料と
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    75リットルの有機燃料が
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    生産できます
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    1台の車には十分な燃料です
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    10年以内に
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    50%の魚の餌が
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    これらでまかなえるでしょう
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    さあ
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    虫工場は 地球を救い
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    世界の終わりを食い止める
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    万能薬ではありませんが
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    より持続的で 健康な
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    社会を作るためには
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    あらゆる小さな歩みが必要です
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    アブの歩みでも
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    (拍手)
Title:
小さな一歩から食糧生産を改革しよう | ラファエル・スミア | TEDxParis
Description:

膨大な資源を消費し浪費を生み出す農法に愕然としたラファエルは仲間とともに、それを変える方法を見出しました。
ポリテクニークで応用数学を学んだ後、ラファエル・スミアはメルボルンで環境学の修士号をおさめました。フランスに戻ると彼はより持続可能な社会を作ることで社会にポジティブな貢献をしたいと考え、ジャン・フランソワ・クラインフィンガーと共にNextAlimを設立しました。
このスタートアップは虫の飼育の大規模化を目指し、この技術で現代の2つの問題:廃棄食糧とたんぱく質資源の欠乏、に取り組もうとしています。

このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。

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Video Language:
French
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
09:44

Japanese subtitles

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